コンプレッサーのKneeって何?Kneeを変えると音はどう変わる?

 コンプレッサーを使っていると、たまにKneeという設定項目がある機種を見かけます。とはいっても多くの機種では固定されているので、Kneeを意識してコンプレッサーを使い分けているという方は少ないのではないでしょうか?

 そんなKneeですが、実はコンプレッサーの掛かり方に大きく影響している部分なのです💡

 Kneeの設定項目がない機種でもそのコンプレッサー特有のKnee値を持っていて、用途や得意不得意を上手に使い分けることでスムーズにミックスを進めることができます。

 今回はそんなコンプレッサーのKneeについて、Kneeって何?という話からKneeの設定の違いや機種ごとのKneeの違いについて紹介していきます^-^ノ

 
 

コンプレッサーのKneeってなに?

 コンプレッサーは「スレッショルド(閾値)」を超えた音を圧縮するエフェクトですが、Kneeはこのスレッショルド地点の圧縮をどのくらい緩やかに(急に)開始するかを決める値です。

 Kneeが急(ハードKnee)であればスレッショルドを超えた音は急激に圧縮され、Kneeが緩やか(ソフトKnee)であればスレッショルド付近は緩いカーブを描いて圧縮が始まります。

ソフトKnee・ハードKneeの違いとは?

 では、「ソフトKnee」「ハードKnee」にはどのような掛かり方の違いがあるのでしょうか?

音の印象を変えない緩やかなソフトKnee

 ソフトKneeの圧縮はこのように緩やかなカーブを描いているため、コンプレッサーの掛かりはじめが目立たずに音の印象を保ったまま圧縮できます。

ソフトKneeが得意な2つのこと

  • 音の印象を保ったまま音量のダイナミックレンジを整える
  • 音の印象を保ったまま音圧を上げる

音作りに敵したパキパキと掛かるハードKnee 

 一方、ハードKneeで圧縮するとスレッショルドの地点からカクッと圧縮が掛かり始めるため、「コンプレッサーの掛かっていない音」と「掛かっている音」に明確な差をつけることができます。

ハードKneeが得意なこと

  • 掛けるところはガッツリと差をつけて積極的に音作りをするのが得意

Kneeが固定の機種と自由に設定できるコンプレッサーがある

 コンプレッサーには機種によって、Kneeを自由に無段階で設定できるものや、多くのビンテージ機種のように固定のものがあります。

 Kneeが固定の機種を選ぶということは、つまり使用する目的によって機種を使い分けなければならないということです💡

 ここからは「ソフトKneeタイプのコンプレッサー」「ハードKneeタイプのコンプレッサー」「Kneeを変えられるコンプレッサー」の3つを紹介していきますので、皆さんがいつも使っているコンプレッサーがどのタイプなのか確認してみましょう💡

ソフトKneeタイプのコンプレッサーはこれ

  1. Waves Renaissance Compressor
  2. Waves Renaissance Vox
  3. LA-2A系コンプレッサー
  4. LA-3A系コンプレッサー
  5. FAIRCHILD系コンプレッサー(WAVES PuigChildなど)
  6. SSL Busコンプレッサー
  7. NEVE 2254(WAVESではV-Comp)
  8. WAVES C1
  9. その他多くのbusコンプにはソフトKneeタイプが多い

ハードKneeタイプのコンプレッサーはこれ

  1. WAVES V-Comp
  2. dbx160A

Kneeを設定できるコンプレッサー機種はこれ

  1. API 2500(「HARD」「MID」「SOFT」から選べる)
  2. WAVES C6(マルチバンドコンプレッサー)
  3. WAVES C4(マルチバンドコンプレッサー)
  4. 1176系コンプレッサー(レシオ20:1以外の設定でセミソフトKnee、レシオ20:1設定の場合のみハードKnee)
  5. iZotopeシリーズのコンプレッサー

コンプレッサーのKneeって何? のまとめ

  1. Kneeとはスレッショルド付近の圧縮をどのくらい緩やかに(急に)開始するかを決める値のこと。
  2. 圧縮カーブが緩やかなソフトKnee、急なハードKneeがある。
  3. ソフトによっては無段階でKneeを設定できる。
  4. ソフトKneeでは音の印象を変えずにダイナミックレンジを整えたり、音圧を上げるのが得意。
  5. ハードKneeでは圧縮されている音とされていない音で明確に差が出るのでガッツリかけて音作りしたい場合に使いやすい。

 コンプレッサーには光学式、FET式など様々な種類がありますが、それと同時に機種によって異なるKneeをの特性を覚えておくことでさらに目的に合った機種を選ぶことができます💡

 多くの機種ではソフトKneeを採用している一方で、Waves V-Compなど比較的入手しやすいハードKneeタイプのコンプレッサーもあるので是非試して通した音の違いなどを皆さんの環境で試してみてください^-^ノ