アナログをシミュレートするWaves Kramer Tapeの使い方

 録音の際に、実機を使うと回路を通る過程で音が劣化したりノイズが入り、それが独特な音楽の暖かみを生み出しますが、それをプラグインでも再現することができるようになりました。

 今回はそんなアナログをシミュレートする、アナログシミュレーターと言われるプラグインの中からwavesの「Kramer Tape」をご紹介します。

アナログシミュレーターとは(?)デジタルとアナログの違い

 よくデジタルは音が鋭いとか冷たい音がすると言われます。たしかに綺麗すぎる音は良くも悪くも型で綺麗に作られた大量生産品のように、整っているけど味がない印象になります。

 例えるならば、

  • 機械で綺麗に削り出して作った船の模型
  • 手作業で材料を切って作った船の模型

 のように、後者はどことなく人の手が加わった素朴感が伝わってきます。

 アナログシミュレーターとは、機械で作ったものを手作りのような素朴な作りに変えるために使用する、と覚えておきましょう。

Kramer Tapeとは

 アナログシミュレーターは、主にテープをシミュレートするものと、真空管をシミュレートするものがあります。どちらも昔は機械に使われていたものですが、Kramer Tapeはテープと真空管の両方をシミュレートできるプラグインです。

 テープのシミュレーターは少し癖があるので、うっかり使い方を間違えないように目的の音に合った使い方を覚えましょう。

テープのスピードを設定する

 録音をするためにテープを巻くリールが回転しますが、この回転速度によっても音が変化するので適切に設定しましょう。

 回転速度の設定は、赤丸部分「SPEED」と書かれたスイッチで行います。左側「7.5」が遅く右側「15」と書かれた方にスイッチを倒すと早く回転します。

リールの回転速度による音の違い

  • Law(7.5):低音域が太く存在感が増し、高音域が失われる。
  • High(15):全体的にバランス良く、特に高音域が綺麗に再生される。

BIAS信号の設定

 BIAS設定では、磁気テープの歪みを抑えるために加える超音波信号の量を設定します。

 BIAS設定では、スイッチが左側「NORMAL」はメーカーが推奨する値右側「OVER」では推奨値の+3dBの超音波信号が加えられます。

BIASによる真空管の音の変化

  • NORMAL:メーカー推奨量の超音波信号を加え、テープでの劣化を抑える。
  • OVER:エンジニアに好評なオーバーバイアスで、より質の良い音を得ることができる。

FLUXの設定

 FLUXではテープヘッドが放出する磁気密度レベルを設定することができます。

(単位はnWb/m)

 磁気密度は音楽用の機材では250nWb/m前後に設定されいる機種が多いです。

RECORD LEVEL(インプット)

 RECORD LEVELでは真空管にインプットする音量を調節します。デフォルトでは0dBに設定されていて、「±18dBの間」で設定することができます。

PLAYBACK LEVEL(アウトプット)

 機械の全ての回路を通った音がアウトプットされる際の音量を決めます。デフォルトでは、RECORD LEVELとリンクされていて、RECORD LEVELを上げるとPLAYBACK LEVELが下がって常に一定の音量を保つようになっています。

RECORD LEVELとPLAYBACK LEVELのリンク

 RECORD LEVELとPLAYBACK LEVELはデフォルトでリンクされている(片方を動かすともう片方も動く)と説明しましたが、鎖のマークをクリックすることでリンクを解除できます。

WOW & FLUTTER

 wow(回転数の変調・ゆらぎ)やflutter(機械とテープの摩擦)を設定できます。性能の良い製品ではこれらのゆらぎや摩擦はできるだけ低減されるように作られています。

NOISE

 NOISEでは、テープ録音によるヒスノイズを再現することができます。

ディレイの設定

 Kramer Tapeには「スラップ」と「フィードバック」の2種類のディレイ機能も備わっています。使い方をみてみましょう。

スラップ/フィードバック

「FEEDBACK」または「SLAP」はディレイが戻ってくる割合を%で設定します。初期状態ではOFFになっています。

「SLAP」は、スラップバックエコーという機能で、フィードバックが1回で、遅延時間の短いディレイ(ショートディレイ)をかけることができます。

 ディレイタイプ(SLAPとFEEDBACK)は赤枠のボタンを押すことで切り替えができます。

 

ディレイ・タイム

「DELAY TIME」では「1ms500ms」までのディレイタイムを設定することができます。 

ローパスフィルター

 ディレイのフィードバックにローパスフィルターをかけることができます。「0.2〜16kHz」の間で設定でき、設定値よりも高い周波数をカットします。

 

VUメーターの切り替え

 VUメーター(音量メーター)は中央にあるスイッチ(「I」と「O」)によってインプットレベルを表示、またはアウトプットレベルの表示に切り替えることができます。

 スイッチの設定は、I側に押すとインプット、O側ではアウトプットに設定されます。

まとめ

 Kramer Tapeはテープや真空管のシミュレートだけでなく、ディレイまでついている便利なアナログシミュレータープラグインですね💡 もしデジタルっぽさをなくしたいなと感じている方は是非使ってみてくださいね^-^ノ

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