コンプレッサーの音作りってなに? 2つの音に注目してみよう

 今回はコンプレッサーを使ってどのような音を作れるのかを紹介していきます。

 DTMをやっていると日常的に登場するコンプレッサーですが、いまいち原理がわかりずらくて、実際音作りっていうけどどんな音を作れるの?という悩みが生まれます。

 そんなときは、音源のどのような【音の成分】に対してコンプレッサーを狙ってかけるのかさえわかれば自由に音作りを楽しめるようになります^-^ノ

   

コンプレッサーとは

 コンプレッサーの仕組みをおさらいしておきましょう。今回は「音作り」がテーマなので、アタックタイムとリリースタイムがポイントとなります。

  • アタックタイム:スレッショルドを超えてから圧縮が開始されるまでの時間。
  • リリースタイム:スレッショルドを下回ってから圧縮が解除されるまでの時間。

 今後の説明がわかりやすくなるように便宜上ここではコンプが作動している間はレシオの比率分だけ元の音量がスレッショルドの値に近づいていると考えてください。この図のイメージを持つと音がより作りやすくなります。

 つまり、コンプがかかっている時は、

  • スレッショルドを超えた時:音が圧縮されて小さくなる。
  • スレッショルドを下回った時:音が圧縮されて持ち上がる。

 なので、

  • アタックタイムを調節して、圧縮されない音と圧縮される音を選別できる。
  • リリースタイムが長いと残響感が残る。
  • リリースタイムが短いとタイトな音になる。

 ということになります。

 用語などを詳しく知っておきたい方はこちら↓の記事を参考にしてください。

コンプレッサーの使い方・音色との相性は?
 ミックスをする際にEQとセットで登場する「コンプレッサー」ですが、なんとなく差し込んで満足する♪という使われ方が多いのではないでしょうか。...

アタックタイムで選別できる音

 先程、アタックタイムで音を選別できると書きました。それでは、スネアドラムを想像してください。

TAMA タマ そうる透 プロデュース スネアドラム 14"X5.5" スティール 1.0mm NSS1455

 スネアドラムを叩くと、叩いた瞬間の軽い音「カツッ!」という音と、その後に革が振動して鳴る「ドーン!」という2種類の音がありますよね?

 この2つの音を時間軸で表したのが次のグラフです。

 そうです、みなさんが日頃「アタック音」と呼んでいる音には、この軽めの音と重く響く音の2種類があるのです。

カツッという音を目立たせたい場合

 2つの成分のうち、「カツッ」という音を目立たせたい場合はどうすれば良いでしょうか?

 これはとても簡単で、「カツッ」という音が鳴った後に圧縮が始まるようにアタックタイムを設定してあげれば良いのです。

ドーンという音をタイトに目立たせたい場合

 それでは、「ドーン」という音をタイトに目立たせたい場合はどうすればよいのでしょうか?

 この場合コンプレッサーを2回かけて音を作っていきます。

1回目(カツっという音を小さくする)

 1回目のコンプでは、アタックを早めにして「カツッ」という音だけにコンプレッサーがかかるようにします。

 この作業は、「カツッ」という音が高音域にあるため、EQで行うこともできます。

 もし元々「ドーン」という音のほうが大きい場合は、2つの音が両方とも圧縮されてしまうので、そのような場合にはEQを使って「カツッ」音を狙って下げます。

2回目(ドンッという音を作る)

 音をタイトに、ということだったので、アタックタイムは「ドーン」という音が鳴りはじめて少しの辺りに設定します。

 この場合、リリースタイムが長いと余韻が伸びてしまうので、短く設定したほうが良いことがわかります。

ドーーンという長い音を作る

 ハリウッドサウンドでよくあるような「ドーーン」という鈍い長い音を作ってみましょう。

 この場合も簡単です、アタックタイムは「カツッ」という音が鳴り始める前(最速でも良い)に設定し、リリースタイムを長くすると次のようになります。

 今この状態では全体的に音が小さくなってしまっているので、GAINを上げて音量を圧縮前と同じレベルまで戻してあげましょう。

まとめ

  • 音には軽いアタックと重いアタックの2つのアタック音がある。
  • それぞれのアタック音を圧縮するかどうかは、アタックタイムによって選べる。
  • 余韻を伸ばしたい時はリリースタイムを長く、タイトにしたい時は短くする。

 音の成分というのは目に見えないので、今回は視覚的に理解できるようイラストを使って説明してみました。このイラストをイメージしながら実際に音を出してみて、2つのアタック音の違いを聴き比べてみてください。

 そして、そのどちらを目立たせたらイメージに近い音になるのか、余韻は短い方がイメージに合っているのかなどを想像すると、自ずと設定値も決まるようになります^-^♪