アーティキュレーションの種類を覚えてDTMの演奏を豊かにしよう♪

 音楽の演奏には多くの奏法に加え、音の長さを変えたり、音同士を繋げてみたり、アクセントを付けてみたり様々な表現をするためのアーティキュレーションというものがあります。

 アーティキュレーションは楽器の演奏を練習する際によく登場するもので、DTMで曲を作っているとついつい覚える機会を逃してしまいがちなのですが、DTMにも取り入れることで曲がさらに豊かに表現できるようになります。

 今回はそんなアーティキュレーションについて、どんな種類があるのか?どんな効果があるのか詳しく説明していきたいとおもいます^-^ノ

 各アーティキュレーションの音の長さの目安をイラストで掲載しておいたので、楽器の練習やDTMでのピアノロールの長さに活用してみてください。

   

アーティキュレーションとは

 例えば次のような楽譜を演奏するとします。みなさんはこの譜面をどのように表現しますか?

 4分音符をきっちり4分音符分音を埋めるように演奏をするかもしれませんし、それぞれの音符がはっきりと聴こえるように少しだけ隙間を開けて演奏するかもしれません。

 また、もしかしたら1拍目と3拍目をに強く演奏するかもしれませんし、2小節目の1拍目だけ強く演奏するかもしれません。 

 この譜面には何も演奏に関する指定が書かれていないので、演奏者は作者がどのような意図で作ったか考えながら演奏をするか、中間のマルカート気味で演奏したり、それとも演奏者が気分や好みで自由にアレンジをしながら演奏をすることになります。(ただしスラー※後述がないものは管楽器ではタンギングといって1音ずつ切って演奏します

 そこで、登場するのがアーティキュレーションです。アーティキュレーションは、作者が予め短く切って演奏して欲しい箇所や長く伸ばして欲しい箇所、強く演奏して欲しい箇所などを指定するために使用する記号のことです。

 ちなみにDTMの打ち込みではこのアーティキュレーションをノートの長さやエクスプレッションを変えることによって機械に伝え、どのように演奏するかを指定してあげることで、より生き生きとした演奏を生み出すことができます。

アーティキュレーションの種類

 一般的なアーティキュレーションには次のような種類があります。どんな種類があるのかを知っておくだけでも、表現の選択肢を知れるので覚えておきましょう。

 今回は次のアーティキュレーションを紹介していきます。

一般的なアーティキュレーション

アーティキュレーションの組み合わせ

スラー(Slur)

 スラーは、音と音の切れ目がないようになめらかに繋いで演奏してください、という意味です。DTMではよく「legato(レガート)」というパッチを見かけますが、legatoパッチでの演奏はこのスラーを表現することになります。

 管楽器ではスラーの最初の音のみをタンギングをして、続きの音はタンギングせずに滑らかに繋ぐ習慣があります(同じ音が続く場合でタイがない場合はタンギングをします)。

同じ音が続く場合、スラーの途中でもタンギングをする

スラーの途中でタイがある場合タンギングをしない

スラーについてのまとめ

  • 音の切れ目がないように繋ぐ
  • レガート演奏のこと
  • 管楽器では最初の音だけタンギングする
  • 同じ音が続く場合はスラーの途中でもタンギングする
  • スラーの途中でタイがある場合はタンギングをしない
  • 弦楽器では弓を返さないでひと弓で演奏する

テヌート(tenuto / ten.)

 テヌートは、音を十分に保って(伸ばして)演奏することを意味します。

 スラーとの違いは、スラーではつなぎ目がないように演奏していたのに対し、テヌートでは十分に音の長さは保ちつつも、各音符のつなぎ目は切って演奏します。

 管楽器では十分に音を伸ばしつつ、各音ごとにタンギングを行いましょう。

  • 十分に音を伸ばして演奏する
  • 音同士のつなぎ目は切って演奏する
  • 管楽器ではもちろん各音でタンギングする
  • 弦楽器ではデタシェ(1音ごとに弓を返す)で切って演奏する

スタッカート(staccato / stacc.)

 スタッカートは、音を短く切って演奏することを意味します。

 音の長さは元の音価の1/2程度と言われていますが、実際は曲調に合わせてかなり短くなることもあります。

  • 音を短く切ってつなぎ目をはっきりと演奏すること
  • 音の長さは正確に決まっているわけではない
  • 管楽器ではタンギングで短く切って演奏する
  • 弦楽器ではデタシェで一瞬だけ触れるように短く演奏する

スタッカティシモ(staccatissimo)

 スタッカティシモは、スタッカートよりもさらに短く音を切って演奏することを意味します。

 音の長さは元の音価の1/4と言われていますが、明確な基準はなく、あくまでイメージとしてスタッカートよりも短く切って欲しいという時に使います。

  • スタッカートよりもさらに短く切って演奏する
  • イメージとしてはスタッカートの半分くらいの長さ

アクセント(accento)

 アクセントが付いた音は、他の音よりも強く演奏することを意味します。

 よく楽譜に書いてあるある rf(リンフォルツァンド)fz(フォルツァート)sf(スフォルツァート)sfz(スフォルツァンド)などもアクセントの意味で使われています。

 DTMではViennaなどの音源にこういったパッチがありましたね💡 あれはアクセントとして使うために含まれているのです。

山形アクセント

 アクセントには上の画像のような山形アクセントと呼ばれる変わったアクセントがあります。

 山形アクセントは、最初に紹介したアクセント記号よりもさらに強調したい場合に使われ、一瞬の力を込めてやや短めに演奏されることがあります。

アクセントのまとめ

  • アクセントが付いている音符は他の音符よりも強く演奏する
  • rt、fz、sf、sfzなどの記号はアクセントのこと
  • 山形アクセントはより強く、やや短めに瞬間的に強調したいときに使う

マルカート(marcato / marc.)

 マルカートは、ひとつひとつの音をはっきりと演奏するという意味で、ちょうどスタッカートとテヌートの間くらい音の長さを表現したい時に使います。

 つまり意識して伸ばそうともせず、かと言って意識的に短く切ることもなく、普通に演奏したらマルカートになります。

 楽譜に何もアーティキュレーションが書かれていなければマルカートで演奏することを想定されている場合があります。

 敢えてマルカートを指定する場合には、音符の下側にmarcatoやmarc.と表記します。

  • ひとつひとつの音をはっきりと演奏する
  • はっきりといっても強くではない点に注意
  • テヌートとスタッカートの中間くらいの長さ
  • 楽譜に何も指定がなければマルカートで演奏する

アクセント・テヌート

 アクセントとテヌートが両方表記されている場合、テヌートをより強く演奏します。このとき、強く演奏しつつもしっかり音を保つのがポイントです。

アクセント・スタッカート

 アクセントとスタッカートが両方記載されている場合、スタッカートをより強く演奏します。

メゾスタッカート(mezzo staccato)

 上の2つはどちらも同じ意味を表していてスタカートよりもやや長めに演奏するメゾスタッカートといいます

 スタッカートとテヌートの間くらいの長さで元の音価の3/4程度の長さと言われています。

  • スタッカートよりもやや長いスタッカート
  • スタッカートとテヌートを使って表す場合がある
  • スタッカートとスラーを使って表す場合がある

フェルマータ(fermata)

 フェルマータは上の図のように音符の上についている場合、その音を実際の音価よりも長く伸ばして演奏します。

 フェルマータには他にも意味があって、例えば音符と音符の間にある場合は、その音の間に適当な休止を挟むことを意味したり、小節線の上に書かれている場合はfine(フィーネ)を表します。

アーティキュレーションのまとめ

 こうしてみると、基本的なアーティキュレーションというのはそんなに種類があるわけではないことがわかります。

 一つのアーティキュレーションについて複数の表記方法があるので、初めて見る方はそんなにたくさんあるの!?と驚いてしまうかもしれませんが、今回紹介した基本的なものを覚えておけば、ほとんどの演奏に対応できるはずです。

 今まで意識せずに演奏をやっていた方や、DTMの曲作りでもノートの長さをあまり意識していなかったという方は、今回紹介したアーティキュレーションを取り入れて表現力を豊かにしていくと楽しくなりますよ^-^ノ

関連の記事♪

関連の記事♪

フォローする