音声をレコーディングをする時、ポップガード(ポップスクリーン)を使用していますか?
プロのレコーディング現場を見ると、コンデンサーマイクの前には必ずポップガードが置かれていますよね?
ポップガードを使用する主な目的は、
という2つの目的があります。
ポップガードは絶対に必要!、ということは分かっていてもいざ購入しようと思うと、金属製や布製、はたまた形状も様々で、どれを購入したら良いのか迷ってしまいますよね?
ということで!?
今回はそんなポップガードについて、選び方や「絶対に外さない人気のオススメ4商品!」さらには正しい使い方までしっかりと紹介してきたと思います。
もしポップガードがないと?
とは言っても、ポップガードって結構高いですよね? 本当に必要なの?と言う疑問を持っている方も多いと思います。
では、もしポップガードがないと、どうなってしまうのでしょうか?
問題その1:マイクのダイアフラムが錆びて壊れてしまう!
まず1つ目から致命的な問題が発生します、それがマイクのサビやカビ!
実は、コンデンサーマイクと言うのはとても湿度に弱く、壊れやすいマイクなんです。
よく衝撃に弱いと言う話を聞くのですが、湿度に弱い点を見落としている方はかなり多く、知らず知らずのうちに音が変わっているということは少なくないのです。
ではこのマイクのサビやカビ、どのようなメカニズムで発生するかと言うと、それは息や飛沫からの湿気が1番の原因!
マイクに直接息を吹きかけると、それだけで壊れる原因になるよ!
そこで使いたいのがポップガードです!
マイクの手前に、1枚ポップガードを挟むことで、湿った息や飛沫からマイクをガードしてくれます💡
実際ポップガードを挟めば、息の流れを受け流してくれるので、これらの原因を完全に取り除いてくれます。
問題その2:ポップノイズが入ってしまう!
マイクを使っていると、ボフっという吹かれ音が入ってしまったなんて経験をしている方も多いかもしれません。
この原因はもう既に皆さんもご存知かと思いますが、マイクに息の流れが当たって風切り音が生じてしまったですね💡
ポップガードを使えば、このような空気の流れによるノイズを防ぐことができます。
ポップノイズは最悪録り直せば済みますが、マイクの故障はとても痛い出費になってしまうので、防ぐためにもポップガードは必ず使いましょう💡
ポップガードの選び方
一口にポップガードといっても、実は様々な種類があって効果もそれぞれです。
ここからは、皆さんに合ったポップガードが見つかるように、選び方を紹介していきます💡
素材で選ぶ!? 金属製と布製のポップガード
ポップガードには、大きく分けて2つ、金属製と布製の商品があります。
たかだか素材の違い、と思いきや、性能や録れる音が大きく変わるのでポイントを見ていきましょう💡
金属製 | 布製 | |
---|---|---|
音の変化 | 音の変化が全くない | 高音域がまろやかになる |
息の抜け方 | 下方向に受け流す | 分散するように抜ける |
耐久性 | 非常に高く、水洗いも可能 | 壊れやすく、汚れても水洗いはできない |
価格 | 高いものが多く、安いものは効果が少ない製品が多い。 | 安価な製品でも、効果にばらつきがなく、しっかりとした効果が期待できる。 |
金属製のポップガード
金属製のポップガードの最大の魅力は、何といっても音の変化がなくロスレスで収録ができるという点です!
良い製品を手に入れたら一生モノ、長くずっと使えます!
構造がとても複雑で、息の流れを下方向に受け流してマイクに当たらないようにするかなり特殊な仕組みになっているので、きちんと使える製品はそれなりに高価です。
渋って安いメタルポップガードを購入すると、必ず後悔しますので、金属製のコップなど購入すると決めたら、しっかりとしたものを1つ購入しましょう!
布製のポップガード
布製のポップガードの最大のメリットは、なんといっても安い!それに尽きます!
録音の特徴としては、高音域が少し抑えられた落ち着いた音になるのですが、それは必ずしもデメリットにならない場合もあります。
例えば声の特徴で、高音域にジリジリとしたノイズが入りやすい人や、キンキン声の場合は、布製のポップガードを使うことで落ち着いた印象に聴かすことができます。
後からイコライザーで削れば良いのでは?言う考えも一理ありますが、実際レコーディングでは、現場で機材を通した様々な状況下でしか録れない音もあるので、状況に応じて使い分けられるようになると、より理想の音に近づきますね💡
U型?それとも板型?
↑U型 | ↑丸い板状 |
現在市場に出回っているポップガードの形状には、大きく分けて2つの形状があります。
見かける丸い板状のポップガードと、マイクに直接取り付けるU型のポップガードです。
結論を言うと、どちらも効果に差はありません!
ただし、使い勝手が若干違うのでそちらを解説していきます💡
U型 | 丸い板状 | |
---|---|---|
普及率 | やや特殊 | よく使われる |
付け方 | マイクに直接ゴムで止めて取り付ける | マイクスタンドにクリップ部分を挟んで取り付ける |
汎用性 | マイクによっては形状が合わず取り付けられない場合もある。 | すべてのマイクに使用できる |
取り回し | マイクの角度調整が楽 | マイク角度調整の度に、ポップガードもずらさなければならない |
結論から言うと、マイクの形状に合えば、U型は取り回しが楽で非常に使いやすいポップガードです。
ただし、Neumannマイクのような、グリルが横に広がっているマイクだと取り付けができないか、非常に取り付けづらいなど、マイクを選ぶポップガードともいえます。
そのため、今お手元のマイクに着くか不安な方は手を出さない方が良い製品です。
一方で、オーソドックスな板状の製品は、どんなマイクにも使うことができるので、最初の1本目はこちらの形状を購入することになります💡
ポップガードの正しい使い方
それではここで一度、ポップガードを購入する前に正しい使い方を知っておく必要があるので紹介します💡
ポップガードはただ使用すれば良いだけでなく、正しく使用しないとその効果を発揮できませんのでしっかりと覚えておきましょう💡
まずは、こんな使い方はNG!という使い方をまとめておきます💡
ポップガード!こんな使い方はNG!
はい、難しいと思いましたか? 思ったよりも簡単なことでしたね💡
でも、これを間違えて使ってしまう方は意外と多いので皆さんは気をつけましょう!
ポップガードに口をぴったりとつけるのはNG!
PVなどで、このような演出をよく見かけることがあって真似をしてしまう人が多い印象ですが、実はこれは間違った使い方です。
ポップガードのすぐ近くで歌うと?
など、これはこれで問題が発生しやすい使い方なんです。
もちろんきれいに録れてしまうこともありますけど、皆さんできる限りミスは減らしたいですよね?
同様の理由で、ポップガードでマイクとボーカルの距離を作ると言うのも避けたほうが良いです⚠
U型のようにマイクに直接取り付けるポップガードがあるように、板状のポップガードも、できるだけマイクに近づけて、当たらない程度に設置するのが理想です。
金属製ポップガードの裏表を間違えるのはNG!
金属製のポップガードには表と裏があります💡
この裏表を間違えると、空気がそのまま通り抜けてしまうので絶対に間違えないように設置しなければなりません。
多くの場合、(例えば上の画像のポップガードのように)ロゴがボーカル側から見えるように設置をすれば正しく使用できますが、稀にそうでない製品もあります。
そこで皆さんに試していただきたいのですが、息を吹きかけて、ポップガードの反対側に手をかざして風が遮られていれば、それが正しい方向です。
ちなみに、布製のポップガードには表も裏もありませんので、自由に使いましょう。
2024年現在のポップガードのオススメ4製品!
ポップガードにはたくさんの種類がありますが、たくさん紹介しても迷ってしまうと思ったので、今回はこれを買っておけば間違いないというものを4つに絞って皆さんに紹介したいと思います💡
★1位★ STEADMAN PROSCREEN 101 金属製
こちらはスタジオでも定番のSTEADMANの金属製ポップガードです。
プロが当たり前のように使っていて、品質のばらつき(当たり外れ)もありません👍
板状の金属製ポップガードは他にもたくさんありますが、安価なものは効果が低く(ばらつきもある)マイクの故障につながるので絶対にやめた方が良いです。
ポップガードをケチって高いマイクが壊れてしまっては本末転倒・・・。
また、このほかにも良いメーカーのものはたくさんあるのですが、そちらは何倍も値段が張るのでコスパで考えると結果的にこちらにたどり着きます。
★第2位★ K&Mポップガード
こちらは、K&Mの布製のポップガードです。
STEADMANのメタルポップガード、製品ページを見て価格に驚かれた方もいらっしゃるかもしれません。
そんな方にオススメなのがまずはこちらのポップガード💡
3000円以下で買えて、品質にばらつきもなく安定していておすすめです。
やはり高額なポップガードを買うのはなかなか抵抗があると思いますが、ポップガードがないと今度は高額なマイクが壊れてしまう原因になるので、予算の都合でという方は、まずはこちらのポップガードを1本用意しておきましょう。
金属製と比較した際の音質についてですが、おそらく音楽に関わったことのない方であれば、言われなければわからない程度の変化です。
★第3位★ GRANPRO 金属ポップガード
U型の金属製ポップガードであれば、こちらが最もコスパが良く素晴らしい商品です。
U型のポップガードはかなり取り回しが良くて、実際に使ってみるとハマります。
板状に比べると、ややマイナーなイメージを持っている方も多いかもしれませんが、実際に、セリーヌディオンなど、海外の有名アーティストもこのU型のポップガードを使用して収録するくらいメジャーな商品です💡
ただし、先ほども書いたように、マイクとの相性次第では、取り付けが困難な場合もあるので、その点注意しましょう。
★第4位★ GRANPRO 金属・布 ハイブリットフィルター
こちらは先ほどと同様のメーカーGRANPROから発売されているポップガードで、こちらは金属と布のハイブリットフィルター搭載のポップガードです。
二重構造になっているので、かなり強力に、吹かれやポップノイズを防ぐことができます。
この2重タイプは、ダイナミックマイクのグリルに近い効果があり、どちらかと言うと音楽的な収録よりも、気軽なトークをできるだけノイズを入れずに録りたい場合に使用するのがおすすめです。
ポップガードは他にもたくさん発売されていますが、そんな中でも、品質が高くコスパの良い!絶対に外さない4製品を紹介しました💡
それぞれに得意不得意があるので、皆さんに環境に合ったポップガードを選んでみてくださいね👍