以前「映像に合わせて音楽を付ける方法」で公開した映像で、動画を映画のシネマスコープサイズ(2.35:1)に設定していました。こちらの記事↓

そこでどのようにシネマスコープサイズに加工するの?という質問をいただいたので、今回は手軽にできる方法と、実際の映画撮影で使っている方法の2つをご紹介します。
シネマスコープサイズとは
シネマスコープとは、みなさんがよく劇場でご覧になるあの横長スクリーンのことです。
パソコンで再生するとプレイヤーに上下に黒帯が付いて、このサイズになるとなんだか映画を見ているような気分になる、そんな素敵なサイズです。
みなさんが普段見ているテレビのアスペクト比(画面比率)は「16:9」(1920×1080)というサイズなのですが、シネマスコープではこの比率が「2.35:1」(1920 x 817.02)、つまり横が縦の2.35倍もある細長いサイズになっています。※「2.39:1」(1920 x 803.33)などもあります。
シネマスコープサイズの映像を手軽に作る方法
みなさんが普段撮影に使うカメラで撮影した映像は「16:9」で撮られていることが多いと思います。見慣れたサイズですね💡
この映像を先程のサイズに加工するには次のような透過の黒帯を上下に付けて映像を覆ってしまいましょう💡
黒帯の部分はそれぞれ「1920 x 131.49 (px)」になっています。
黒枠が欲しい方は下記URLで素材として配布しておりますので自由にご利用ください。
2.35:1の素材
2.39:1の素材
素材の使い方
黒枠の使い方はいたって簡単です、映像のレイヤーの上にレイヤーを作って黒帯を配置してあげれば完成です💡
+
=
撮影方法
黒枠を使う場合は映像の上下が少し切り取られてしまいます^-^
ですので撮影の際には切り取られる分を考えながら構図を決めたり、または最初からレンズフードなどに板を貼ってその部分が記録されないようにしてしまうのも良い手だと思います💡
実際の映画ではどのように撮影している?
機材にお金が使える大手の制作では「アナモフィックレンズ」という特殊なレンズを使用して撮影しています。
アナモフィックレンズとは?
アナモフィックレンズを通して撮影された映像は、横幅が1/2に縮小されて収録されます。
撮影された映像はこんな感じで記録されます。
これをポストプロセス(編集や上映時など)で横に2倍引き伸ばすことでシネマスコープサイズの映像を作ることが出来ます。
ただこのレンズ、とても高額なのと、需要が特殊なのであまり市場で見かけることはありません^-^;
どうしても欲しい!という方は次の3通りの入手方法があります。
- 専用のカメラとセットのアナモフィックレンズを購入する
- アナモフィックレンズを購入して、レンズマウントアダプタ(他の機種にレンズを対応させるためのジョイント)を挟んで使用する。
- スマートフォン用の比較的安価なアナモフィックレンズを購入する。
という選択肢になると思います。
映画監督さんで興味のある方は新しい機材を導入して撮影が楽しくなるかもしれません💡
まとめ
スコープサイズ映像の作り方は手軽にできるものからお金のかかる方法までありました^-^;
アナモフィックレンズでは、そのレンズを使わないと作れない空気感のようなものもある一方で、今多くのモニター・プロジェクターが16:9であったり、Youtubeなどの動画投稿サイトでも16:9で表示されることを考えると黒枠を付ける処理でも十分なのかもしれません💡
そういえば最近スマートフォンでこのシネマスコープサイズの映像を撮ることの出来るアプリを見つけました!なんと4Kでも撮影できるようなので今度そちらも紹介したいと思います^-^ノ