映画を幻想的にするカラーグレーディングについてPremiereで解説(旧バージョン対応の方法)

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 今回は映画製作の仕上げ「カラーグレーディング」の目的と、具体的にどのように色味、コントラストを調整していくのかについて解説していきます^-^ノ

 今回はpremiere旧バージョンや、他のソフトでも応用できる方法を使います💡

カラーグレーディング(カラーコレクション)とは

 カラーグレーディングとは、撮影場所や時間帯の異なった、ばらつきのある各Sceneの映像素材を統一感のある一つの映画の世界へまとめるための作業です💡

 具体的には、色味やコントラストなどを調整して映画1本を通して見た時に違和感のない、説得力のある世界を作り上げるための、重要な作業になります。

 また、統一感がある中にも、Sceneごとに表情をつけたり、情景、感情、緊迫、時間帯などを色味で演出することもできます。

カラーグレーディングの準備

 今回はこの映像を使って、具体時にどのようなエフェクトを使って仕上げていけばよいのか、使用するエフェクト、調整方法などを実際に付けながら紹介します。

使用するエフェクトについて!

 カラーグレーディングで使用するエフェクトは次の2つです。

クイックカラー補正

 カラー補正の基本となるホワイトバランス、色味、コントラストなどを調整できます。

3ウェイカラー補正

 クイックカラー補正が3つセットになっていて、それぞれ、「ハイライト」、「ミドル」、「シャドウ」に分かれていて、明るさごとに色を調整することができます。

ワークスペースをカラー補正用に切り替える

 複数のSceneを比較しながら色味を調整していくため、2つのSceneの同時に表示できるようにワークスペースを切り替えましょう。

カラー補正用にワークスペースを切り替える

 メニューから「ウィンドウ」-「ワークスペース」-「カラー補正」を見つけてクリックしてください。

 するとこのように2つの画面が表示されたワークスペースに切り替わります。

プログラムモニターと連動を解除

 2つのうち、上に表示されているモニターが「プログラムモニター」といって、タイムラインと連動しているメインのモニターです。

 初期状態では下のサブモニターはプログラムモニターと連動して同じ映像を映してしまうので、それぞれが別の時間軸を表示できるように連動を解除する必要があります。

 連動の解除は、サブモニタ側の赤丸で表示した「プログラムモニターと連携」というボタンをOFFにすることで解除することができます。

 解除することでこのように別々なSceneを映し出すことが出来るようになりました。ちなみにサブモニタの時間軸は赤枠で囲ったスライダーを動かすことによって変えることが出来ます。

クイックカラー補正を使用してカラーグレードする

 まずは基礎となる「クイックカラー補正」を使用してカラーグレーディングを行いましょう。

エフェクトからクイックカラー補正を一覧から見つける

 「エフェクト」-「ビデオエフェクト」-「obsolete」-「クイックカラー補正」を見つけましょう。

旧バージョンでは

「エフェクト」-「ビデオエフェクト」-「カラー補正」-「クイックカラー補正」となります。

クイックカラー補正を適用する

 次のようにエフェクト一覧から「クイックカラー補正」をドラッグ$ドロップでタイムライン上のフッテージ(素材)に投げ込みます。 

エフェクトが適用されたか確認する

 エフェクトが適用されたか確認します。

  • ① 先程エフェクトを追加したフッテージが選択された状態にする。
  • ② 画面左上タブから「エフェクトコントロール」を選択します。
  • ③ エフェクト一覧に「クイックカラー補正」が追加されていればOK。

 項目を展開すると次の画面が表示されます。

お好みで分割表示にチェックを入れる

 「分割表示」にチェックを入れることで「カラー補正前」と、「カラー補正後」を比較しながら編集することができます。

 「レイアウト」は上下に分割するか、左右に分割するかを選択できます。

 「分割比」は上下、または左右の領域の比率を指定します。50%なら次のように均等に分割されます。

ホワイトバランスの調整

 ホワイトバランスの設定では、スポイトツール(赤丸の箇所)をクリックして、映像中で白く表示したい箇所をクリックすることで基準となる白色が認識させます。

色味の調整

 続いて色味を調整していきます。赤丸で囲った白い丸印を移動することによって映像の色味を変えることができます。

 左半分が変わりました。

彩度の調整

 彩度は、図中赤枠部分の数値を変えることで変化させます。数値を上げると彩度が上がり、下げると彩度が下がります。

 彩度を上げるとこのようになりました。

コントラストの調整

 最後にコントラストを調整します。

 赤丸:右に移動させると暗い箇所がさらに暗くなります。

 黄丸:中間色の明るさを調節します。左に移動で暗く、右に移動で明るくなります。

 青丸:左に移動させると明るい箇所がさらに明るくなります。

 ほんの少し移動させてみました。映画の世界になってきましたね💡

 クイックカラー補正の使い方はこれで終わりです^-^ノ

3ウェイカラー補正を使用したカラーグレーディング

 続いて、明るさごとに色味を分けて調整する「3ウェイカラー補正」を使ってみましょう。

3ウェイカラー補正を適用する

 先ほどと同様に、今度は「3ウェイカラー補正」をフッテージに適用します。

 すると、このような画面が表示されます。

表示を分割

 先程同様に、こちらも表示を分割することができます。

色味と彩度を調整

 クイックカラー補正で行った色味調整、彩度の調整をそれぞれ「シャドウ」、「ミッドトーン」、「ハイライト」について行います。

 調整をしてこのようになりました💡

 以上で3ウェイの解説を終わります^-^ノ 3ウェイは少々使い方が難しいので、慣れるまではクイックカラー補正のみを使用して制作してもよいと思います💡

まとめ

 今回は昔ながらの基本的なカラーグレーディング方法を紹介しました。

 最近はより手軽に、プリセットから調整を選べるような機能が付いたソフトも増えてきましたが、自分で1から設定を作れるように訓練をしておくことで便利なプリセットもより活かせるようになります。

 是非一度この方法でカラーグレードをやってみてくださいね^-^ノ