音楽家の皆さん、普段耳栓は持ち歩いていますか? 音楽家は何かと大音量の空間にいることが多く、適切な耳のケアをしなければ耳を痛めてしまうこともあります。
今回はそんな音楽家の耳を大音量から守ってくれるおすすめの耳栓と、さらに耳栓によって耳を傷めないための耳のお手入れ方法について紹介していきます^-^ノ
音楽家に耳栓って必要?
耳で音を聴くことは音楽家にとって重要な作業の一つです。中にはベートーベンのように耳が不自由でも素晴らしい才能で乗り切ることのできる方もいたり、難聴でも問題ないという話もありますが、そうでない場合もあります。
例えばある日のライブで左側だけ大音量のドラムセットがあって、長時間その空間にい続けなければならない場合、数時間もいたら音響性外傷といって左耳だけ違和感を感じるようになります。
そうなると音のバランスはわからなくなるし、何よりもずっと片耳だけ水中にいるような違和感があって気持ち悪かったり、良いことは何一つありません。
この場合、数日~1週間、長ければ数ヶ月で治ることもありますが、体質によって治らないこともあるそうです。
治っても1年間くらい聴覚過敏になることもあります。
「あのとき耳栓をしていたら」そんな後悔の無いよう、音楽家の皆さんには常日頃から耳栓を持ち歩くという習慣を付けていただきたいのです💡
バークリー音楽大学では入学時に耳栓が配られる
他の音大の事情はわかりませんが、アメリカボストンにあるバークリー音楽大学では入学時に音楽用の耳栓が配られ、「常に持ち歩きなさい」と音楽家としての耳の大切さが教えられます。
たくさん耳を使う日本の音楽家さんも是非取り入れたい習慣ですね💡
耳栓を使うのは失礼なことではない?
よく聞くのが「耳栓を使うのは失礼なんじゃない?」という話ですが、これはまったく失礼ではありません。
これは音楽を運営する側も、演奏やライブを聴きに行く観客側でも同じことです💡
仕事としては長期に渡ってパフォーマンスを保つために耳の管理をすることも仕事のひとつです。
観客としてはそもそも聴きたくないなら会場に行きませんので、足を運んでいただいているだけで運営者はうれしいものです💡耳栓をしているのを見かけても「ありがとう!」と思ってくれるはずです💡
どんな耳栓を選べばよいの?
では耳栓ならどんなものを選んでも良いのかというと、純粋に爆音を防ぐという目的であれば遮音機能があれば何でも良いのですが、音楽家として音を聴くためには「耳栓をしたために音のバランスが変わってしまった」ということが起こったらちょっと問題ですよね💡
それを踏まえて選び方のポイントを2つ紹介していきます💡
音のバランスが変わらず、音量だけを小さくできる耳栓
最も重要なポイントがこちら! 耳栓によっては、高音域のみが強くカットされたり、中高音域のみがカットされるものだったり、バランスが変わってしまうものがあります。
音楽家としては、音が小さくなっても音域のバランスが変わらない耳栓が欲しいですね💡
目的によって何dB小さくなる製品が最適かを考える
耳栓には種類によって「15dB減衰」「20dB減衰」「25dB減衰」など、どのくらい音量を小さくするのか様々な製品が発売されています。
ちなみに「15dB減衰だと約1/5.7」、「20db減衰だと1/10」くらいの音量になります。ほとんど聞こえないんじゃないの?と思うかもしれませんが結構がっつり聞こえます。
人は大きい音には対応しきれませんが、小さい音だけを聞くと補正して大きく感じるという性質があります。
耳栓を選ぶ際は平均的な20dB減衰のものを1つ用意しておいて、用途に応じてさらに弱め、強めのものを買い足して使い分けるのがおすすめです💡
なにはともあれ、まずは20dB減衰の商品を1つ用意しておきましょう💡
音楽家におすすめの耳栓(最初の1本目)はこれ!
音のバランスを保つことを重視するならばこちらの耳栓がおすすめ! 純粋に今聞いているすべての音が小さくなるだけなのですべての音楽家の方が最初の1本目として持つのに最適! |
ライブを聴きに行く側ならこれ!
そこまで厳密にバランスにこだわらないけど、ライブを聴きに行くときにやんわりと耳を守りたいという方はこちらが安くておすすめ! |
ドラムを演奏するなら特化した耳栓を!
ドラム奏者が耳を痛める一番の原因が、シンバルやリムショットなどの高音域の大音量! この耳栓では特にドラム奏者が耳を炒めやすい音域を強めにカットしてくれます。 |
木管楽器の演奏用ならこの耳栓!
木管の中でも音量の大きなサックスの練習時やジャズ系のライブに特化した、やや減衰量の少なめの耳栓です。 |
ボーカル用(イヤモニを使用しない場合)はこの耳栓!
イヤフォンモニターを使用する場合は、モニター自体が耳栓の役割をしますが、そうでない場合にはドラムやギターの音を適度にカットしてくれるこの耳栓がおすすめ! |
耳栓を持ち歩くときの注意点!
これらの耳栓は「キーホルダー付きの金属製のケース」に入っていて、フタを回すことでケースを開ける仕組みになっています。
この仕組が曲者で、しっかり締めていないと歩いている最中に回転して開いてしまって中身を落としてしまうということがあります。
そうならないためにも使い終わった後はフタをしっかり締めて保管しておきましょう💡
耳栓をする前に!?医師が推奨する耳垢のお手入れ方法とは?
耳栓をする際、耳垢が残っていると耳栓によって奥まで押し込まれてしまいます。
といっても耳の入口から鼓膜までの距離は約3cm、耳栓は約2cmなので耳垢を鼓膜まで押し込む心配はないのですが、それでも繰り返していると耳垢が詰まってきてしまいます。
ということで、耳栓を使用する場合には必ず「事前に耳垢掃除」を行っておきましょう💡
耳かきは頻繁に行ってはだめ?
以前は定期的に耳かきをしましょうと言われていましたが、最近では耳かきは外耳道を傷つけて炎症の原因にもなるため、行っても月に回程度がよいと言われています。
綿棒は絶対ダメ?
ちなみに綿棒は耳垢を奥へ奥へと押し込んでしまうのでNGだそうです。(みんな知ってるかも?)
聞いてびっくり!耳は水洗いをするのが一番!?
なんと、耳は定期的に中までたっぷり水を入れて水洗いをするのが一番良いんだそうです。
耳に水が入ったらなんだかあまり良くないような気がしますが、耳かきで傷つけるよりもずっと良いんだとか^-^;
ただし!注意点として、鼓膜に穴が空いていたり、異常がある方はやってはいけません。予め医師に耳垢を掃除してもらって、そこで以上がなければケアを開始してくださいね💡
音楽家におすすめな耳栓&耳のお手入れ方法とは? のまとめ
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僕も以前、耳栓を忘れてちょっと耳が痛くなりかけたことがあって、耳栓の大切さを改めて考えた経験があります^-^;
音楽家の皆さんやライブを楽しみたい観客の皆さんは、これから耳を痛めることのないようにしっかりと対応をして健康な耳を保てるように管理していきましょう^-^ノ