Vienna Ensemble Pro 6 の使い方 わかりやすく解説 (スレーブの設定も)

 Vienna Ensemble Proは6にバージョンアップされて5のときよりもさらに性能がアップしましたね💡

 今回はそんなVienna Ensemble Pro 6について、はじめての方やこれから購入しようと思っている方へ、設定方法や魅力を紹介していきたいと思います^-^ノ

 

Vienna Ensemble Pro とは

 Vienna Ensemble Pro とはVIENNAというメーカーが出している音源ホストツール(DAW*1とは別なソフトで音源を立ち上げることで負荷を軽減するためのソフト)で、主に

  • (1)重たい音源を使っていてパソコンのパワーが足りない方。
  • (2)トラックをたくさん使って制作をしていてやはりパワーが足りない方。
  • (3)レイテンシーを今までよりも抑えて制作したい方。

 という方々がその悩みを解消するために使うためのソフトです。

 簡単にいうと、このソフトを使うと重たい音源が軽くなってレイテンシーが抑えられる、そんなソフトなんですね。

 ※1DAWとはCubaseなどの音楽制作ソフトのことです。

購入方法

 購入方法ですが、日本の販売代理店からも購入することができますが、VIENNAは海外のメーカーなので直接メーカーサイトから購入したほうが安く買うことができます💡

 英語のサイトだから難しい><、と思われるかもしれませんが、どのみち日本の代理店で買っても英語のメーカーサイトに飛ばされてライセンスの手続きやダウンロードを行わなければならないので、はじめから安く買える海外の本家から購入したほうが良いと思いますよ💡

メーカーサイトから購入する方法

 メーカーサイトから購入する場合は本家サイト https://www.vsl.co.at/en/Vienna_Software_Package/Vienna_Ensemble_PRO から購入できます。

ソフトの起動

 ソフトをインストールしたら、まずはDAWのプロジェクトを起動する前に「Vienna Ensemble Pro Server( 64-bit)」または「Vienna Ensemble Pro Server」と書かれたソフトを起動しましょう。

64bit版と32bit版

 ソフトには64bit版と32bitがあります(何も書かれていないほうが32bit版)が、32bit版しか動かせない環境(例えばOSの問題や使いたいプラグインが32bit版しか無いなど)以外では64bit版の方を使いましょう。

Serverと書かれているソフトを起動する

 ここで注意したいのは「Vienna Ensemble Pro (64-bit)」と書かれたソフトが混じっているのですが、そちらではなく「Vienna Ensemble Pro Server( 64-bit)」と書かれているものを起動しましょう。

 DAWと連携して使用するためのソフトはServerと書かれている方です。何も書かれていない方を起動してもDAWでは全く認識してくれないので注意しましょう💡

 起動するとこんな感じでまっさらの画面が起動すると思います、この状態で起動完了です。

Vienna Ensemble ProをDAWに読み込ませる

 今回はCubaseを使って解説してきます💡

(1)楽器の音源と同じようにトラックに読み込ませる

 先程起動した「Vienna Ensemble Pro Server( 64-bit)」をDAWに読み込ませるのは簡単で、いつも使っているピアノのトラックを作るのと同様に1つのトラックに読み込ませます。

 Cubaseの場合はインストゥルメントトラックとして追加することになります。

 「VSL – Vienna Ensemble Pro  ///」を選択します、ちなみに右の「///」マークは別に照れているわけではなく64bit版であることを示しています。

  32bit版を使いたい方は照れマークのついていない方を読み込みましょう。

読み込むとこのような画面が出てきます、まだ接続されていない状態なので「CONNECT」ボタンを押しましょう。

 するとこのような怪しげな警告マークがでてきますが、きちんとしたソフトなので安心して「許可」を押しましょう。

 先程の画面がこんな感じに変わりました💡 今表示されているものが先程起動した「Vienna Ensemble Pro Server( 64-bit)」です。

 ちなみに「127.0.0.1」というのは自分のパソコンのIPアドレスを示していて、「localhost」というのもサーバー用語で自分自身のことを示しています。これらはネットワークで複数のパソコンを接続しなければ特に気にしなくても大丈夫です♪

 ここで新しい接続を示す<NEW>を選択して「CONNECT」ボタンを押せばめでたく読み込みが完了します。

 ちなみに右上の方にある「2buffers」と書かれたマークですが、これはDAW(ここではCubase)で設定したバッファサイズに対して2倍のバッファをさらに追加しますよということです💡

 つまり、例えばCubaseでバッファサイズを「128サンプル」に設定した場合、Vienna Ensemble Proの方でさらに「256サンプル」を加えて合計で「384サンプル」のバッファサイズを設定することになります。

 ちなみにこの追加のバッファはレイテンシーの原因にもなるので、もしリアルタイムに演奏するのが目的でしたら「none」を選択しましょう。このバッファサイズは最大で4倍まで増やすことが出来ます。

 例えばダンスミュージックなど完全にマウスで打ち込むのが目的で、リアルタイム性を必要としないならば「4buffers」を選べば安定した動作で作業を進めることができますよ💡

Vienna Ensemble Pro の設定

 接続がうまく進んだらまずは快適に動かすための設定をしましょう💡

 設定は左上にあるツールがたくさん並んでいる中にある「歯車マーク」をクリックすると設定画面が開きます

 設定画面が表示されたら「Instance」タブをクリックします。

CPU Multiprocessingの設定

 皆さんの使用しているパソコンのCPUはいくつ搭載されていますか?もしかすると最近流行りの「マルチコア」と呼ばれるタイプかもしれません。

 Core i5とかCorei7とかいろいろ種類がありますが、例えばCorei7なら4コア(仮想8コア)といって、簡単に言うと1人の人間に脳みそが8個入っている!状態です。

 それで、このソフトでは初期状態ではその脳みそを1つしか使わない設定になっているので、最大限まで使えるように設定を変えましょう💡

 ↓この部分です。

チューニングの設定

 つぎは基本となるチューニングを設定しましょう。

 先程の歯車の近くにある、こちらのアイコンから設定できます。

 このようなチューニング設定が表示されますのでHzで指定してあげてください。通常は440Hz、442Hz辺りで設定することが多いです。

 古典的な音楽や海外オケなどではまたちょっと違った周波数を用いるので、そんなときはここを変えてみましょう。

Vienna Ensemble Proへ 音源を追加する

 さて、ようやく使う準備が整いました!それではいよいよ楽器を追加していきましょう💡

 楽器の追加は、VIENNAの音源を追加する場合と、その他のメーカーから出ている音源を追加する方法が若干異なります。

VIENNAの音源を追加する場合

 VIENNAから出ている音源を追加する場合は、まずは左側のなにも表示されていないところを右クリックしてメニューを表示させ、「Insert VI Pro」を選択します

すると右側にVIENNAの楽器が読み込まれます。

他のメーカーの音源を追加する場合

 他のメーカーの音源を追加する場合は「Insert Plugin」-「Plug-Ins」-「VSTまたはAU」-「好きなプラグインを選択」というように追加していきます。(後ろのVIENNAがもろ被って見づらくてすみませんm(_ _)m)

アウトプットのルーティングとチャンネルの設定

 音源を読み込ませましたがこれだけではまだ音が出ません(条件が揃えば出るかも)。

 DAWの各トラックからのMIDI信号を、Vienna Ensemble Proのどのトラックに送るかを1トラックずつ全て指定してあげる必要があります。

 まずはVienna Ensemble Proの方で「Flute1」というトラックを例に見ていきましょう。

 この画像の中に横並びの2つの数字があります。これらはそれぞれ、

  •  (1)左側の数字:ルーティングの番号(大きなグループ)
  •  (2)右側の数字:グループの中のチャンネル番号

 を表しています。

 つまり次の図の場合「ルーティンググループ1」の中の「2チャンネル目」という設定になっています。

DAW側のトラックでこのルーティング、チャンネルにMIDIを送るように設定する

 Vienna Ensemble Pro側の設定を確認したらDAW側の設定です。

 Cubaseでは画面左側、「インスペクター」から設定することが出来ます。

 インスペクター中のこの部分から設定します。

 先程のルーティング番号に当たるのがここ、

 チャンネル番号に当たるのがここです。

ルーティング番号の設定

 ルーティング番号はこの部分をクリックすることで設定することができます。

 クリックするとこのようにたくさん出てきます。ルーティング番号1を選択したければ「01.Vienna Ensemble Pro – MIDI in 1」と書かれているものを選びます。

 画像ではもう一台PCを繋げている状態なので「02」もありますが気にしないでください^-^;

 ルーティング番号は1〜8まであります。

チャンネル番号の設定

 次にチャンネル番号を設定します。チャンネル番号はこの部分から設定することが出来ます。

 数字をクリックするとたくさん出てきます、ここでは「チャンネル2」を選択します。

 ルーティングが8通り、その中のチャンネルが16チャンネルまで選ぶことが出来るので、Vienna Ensemble Pro1台で全部で128トラックまで作ることができます💡

音が出るか確認

 ここまで設定をすれば音が出るはずです💡

 もし音が出ない場合は他の原因も含めてもう一度確認してみましょう。

 また、Vienna Ensemble Proに追加した音源がKontaktプレイヤーのようなマルチチェンバー対応の音源だった場合、そのままでは音が出ないため、その音源のMIDIチャンネルを「omni」に設定してあげましょう。

 例えばKontaktなら

この部分をomniに変えてあげれば音が出るようになります。

フォルダー機能を使って音源をまとめてみよう

 Vienna Ensemble Proにはフォルダー機能というのがあります。音源の数が増えてきて見づらくなったらセクションごとにまとめてしまいましょう💡

 ちなみにフォルダーでまとめた音源はフェーダーで一斉に操作することができるのでセクションごとの音量管理も簡単になりますよ💡

ミキサー画面を表示

 まずはミキサーを表示させます。画面の一番下の方に「Mixier」というボタンがあるので押すと移動できます。もし表示されていなければメニューの「View」-「Mixer」から表示させましょう。

フォルダーの追加

 ミキサー画面が表示されたらどこでも良いので右クリックをしてメニューを表示させます。

 このようなメニューが表示されたら「Insert Folder」をクリックしてください。

 するとこのようなフォルダーチャンネルが追加されました。あとはこの中に入れたいトラックをフォルダーチャンネルにドラッグ・アンド・ドロップで投げ込んで、わかりやすい名前に変更すれば設定完了です。

使い方の例

 たとえばこんな感じでストリングスのセクションをまとめたりするのも良いですね💡

 この場合ストリングスセクションの「音量」、「ソロ」、「ミュート」をまとめてコントロールすることができます。

グループ機能を使ってパンやトラックの無効などをリンクさせよう

 Vienna Ensemble Proにはグループ機能が付いています💡

 グループ化されたトラックは、「ボリューム」「無効化」「ソロ」「パン」「バランス」、「バイパス」、「ミュート」や各センドチャンネルへ送るかをまとめて設定することが出来ます。

 フォルダ機能よりも少しだけ出来ることが増えていますね💡

 フォルダとの違いは、

  • (1)フォルダは大元となるフォルダをミュートにすると中に入っているデータもミュートになる
  • (2)グループはどれか一つのトラックをミュートすると全てにミュートがついてしまう

 というイメージです。

新しくグループを作る

 まずは新しくグループを作成しましょう💡 先程と同様ミキサー画面を表示させ、各トラックの一番下の部分に注目してください。

 このような空の部分があるのでそこをクリックします。

 このような画面が表示されるので一番下の「Create」をクリックしましょう。(ここでは既にいくつがグループを作ってあります)。

 すると新しい、番号名のみのグループが追加されます。

グループの設定をする

 「Group Settings…」をクリックしてグループの編集画面へ移動しましょう。

 こちらがグループの設定画面です💡 下にいろいろとチェックを入れられる項目があるかと思いますが、ここにチェックが入っている項目は、そのグループの中で連動される項目になります。

 設定する際は設定したいグループ名をクリックして選択された状態で編集を行ってください。

トラックをグループに追加する

 最後にトラックをグループに追加します。

 先程同様空白の部分をクリックして、

 お好みのグループを選択しましょう。

 無事にグループを設定することが出来ました。

スレーブの設定

 Vienna Ensemble Proでは複数台のPCをネットワークで繋げることで1台のPCへの負荷を軽減させる事ができます。

 ちなみにVienna Ensemble Proを1つ購入すると3台分のライセンスが付属してくるので、まずは3台まで繋げることが出来ますよ💡

 注意点として、接続する際にルーターを経由すると思うのですが、このルーターが1Gbps(1000Mbps)対応という、高速転送が出来るモデルを使用しなければいけません。

 接続を考えている方ははじめに確認してみましょうね💡

もう一台パソコンを用意する

 もう一台パソコンを用意します、OSはWindowsかMacどちらでも大丈夫です。

 接続する2台のOSが異なっていても問題ありませんよ💡

 2台目のパソコンでも先程と同様に「Vienna Ensemble Pro Server( 64-bit)」を起動します💡

 するとまた先程と同様にこのような画面が表示されます。

メインのパソコンでの操作

 最初に行ったのと同じ作業ですが、Vienna Ensemble Proのトラックをもう1トラック用意します。「Vienna Ensemble ProをDAWに読み込ませる」を参照。

 ここまでは「Vienna Ensemble ProをDAWに読み込ませる」と同じ工程です。

ここでメインPCでの新しい作業

 表示された画面を見ると今度は接続先が2つ表示されています💡

 メインマシンと新しい接続先「192.168.11.3(64bit)Yugo-MacBook-Pro」というやつです。

 スレーブではこの新しい接続先を選んで「CONNECT」を押しましょう。

めでたくスレーブ完了

 これでネットワークがつながりました!意外と簡単だったでしょ💡

まとめ

 ということで、今回は長かったー><書くのがめっちゃ大変でした^-^;文字数は6500文字を超え、このブログでも一番長い記事になるんじゃないでしょうか^-^;←Viennaの感想でもなんでもない

 そんなわけで皆さんの設定に役立てれば良いなと思います^-^ノ 僕はこれからセリーヌ・ディオンさんのレコーディングを担当したエンジニアさんに会ってきます。

 
 

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