kontakt音源の作り方 KSP入門

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 多くのライブラリを読み込めるKontakt 5ですが、実は自分で簡単に音源を作ることもできます。今回はKontakt Playerを使って音源づくりに挑戦してみたいと思います^-^ノ

新しい楽器の追加

 Kontakt Playerを起動したら、フォルダマークのドロップダウンメニューから「New Instrument」を選択して新しい楽器を追加しましょう。

 これで新しい楽器を作る準備が整いました。

音源サンプルの追加

 それではさっそく、新しい音源にサンプルを追加しましょう。

画面左上の六角レンチマークをクリックします。

 画面が展開されたら、赤枠部分「Mapping Edditor」をクリックします。

画面左側「Files」を押してファイルブラウザを表示します。

 ブラウザからサンプルとして使用するwavファイルを探して、割り当てたい鍵盤の上にドラッグ&ドロップします。

 C3の鍵盤にウィンドチャイムの音源が配置されました。

 他にも割り当てたい音源があれば、同じように配置していきます。

Wave Editorを使って波形を整える

 配置した音源を修正するために「Wave Editor」を使用しましょう。

 画面左側、緑色の「S」は音源のスタートポイント、右側オレンジの「E」は音源のエンドポイントです。それぞれ左右にスライドさせてスタートやエンドの位置を変えられます。

 このように、開始部分にある余計な無音部分を飛ばしてスタートします。

Wave Editorを使ってループ部分を作る

 鍵盤を押している間、繰り返される範囲を指定してループをさせることができます。

 「SampleLoop」から1番を使ってみましょう。

 波形の黄色い枠で囲まれている部分は、鍵盤が押されている間、何回でもリピートされます。範囲はマウスで広げたり狭めることもできるので綺麗にループが続くように設定しましょう。

Wave Editorを使ってワンショットモードで再生する

 ウィンドチャイムやシンバルなどで、1度鍵盤を押したら最後まで再生したい場合にはワンショット再生を使用します。

 ワンショットモードを使用する場合は、エンベロープをバイパスにしておくか、リリース値を最大にしましょう。

バイパスにする場合

リリースを最大にする場合。

インターフェイス画面の作り方

 デフォルトの表示では味気ないのでインターフェイスを仕上げていきましょう。

 先程と同じように、画面左上の六角レンチマークをクリックします。

 画面が広がったら、「Script Editor」をクリックしましょう。

 すると、このような画面が追加されるので、「Edit」をクリック。

 スクリプトを入力できる画面が表示されるので、次のように入力してください。

on init
make_perfview
set_ui_height_px (300)
end on

 入力をしたら「Apply」をクリックします。

 続いて「Instrument Options」をクリックします。

 新しいウィンドウが表示されたら、「Instrument Wallpaper」を選択します。画像はPNG形式のものを用意してください。

 画像を選択したら「Close」をクリックします。

 再び六角レンチマークを押して、編集画面を閉じます。

 するとこのようにオリジナルの背景を付けることができました。

作成した音源の書き出し

 作成した音源は書き出して、いつでも呼び出すことができます。

 書き出しはフォルダマークのドロップダウンメニューの「Save as…」から行います。

 書き出しの設定は「Patch + Samples」を選択します。

 保存されると「nki」ファイルと必要なサンプルファイルが別々に書き出されるので、フォルダを作ってまとめて保管しておきましょう。

Kontakt用言語(KSP)の基礎

 先程も登場したKontaktのスクリプト(KSP)を使うと、インターフェイスにノブやボタンを設置することができます。今回はあまり深くは触れませんが、基礎的な部分のみ紹介してみます。

「on init」「end on」

 楽器がロードされたとき、一番初めに読み込まれる初期化のコールバックです。「end on」とセットで使用します。

例)
on init
 make_perfview
 set_ui_height_px(300)
end on

declare

 変数を宣言するスクリプトです。

例)
on init
 declare $timer := 0
end on

代入「:=」

「:=」は代入を表しています。

make_perfview

 パフォーマンスビュー(メイン画面)を作成するコマンドです。

set_ui_height_px()

 楽器のインターフェイス画面の高さを設定するコマンドです。

on listener

 set_listener()コマンドで定義された時間間隔で実行されるコールバック(動作)です。

on note

 ノートオンメッセージが受信されるたびに実行されるコールバックです。

on release

 ノートリリースメッセージが受信されたときに実行されるコールバックです。

on ui_control()

 ユーザーがUI要素(ノブなど)を変更する度に実行されるUIによるコールバックです。

UIコントローラーについて

 UIコントローラーとはノブやボタンのことです、Kontaktでは次のようなコントローラーを追加することができます。

ui_button

 ボタンを追加します。

ui_knob

 ノブを追加します。

ui_file_selector

 ファイル選択UIを追加します。

ui_label

 ラベルを追加します。

ui_level_meter

 レベルメーターを追加します。

ui_menu

 ドロップダウンメニューを追加します。

ui_slider

 スライダーを追加します。

ui_switch

 スイッチを追加します。

ui_table

 テーブを追加します。

ui_text_edit

 テキストエディットフィールドを追加します。

ui_value_edit

 値を編集できるボックスを追加します。

ui_waveform

 波形コントロールディスプレイゾーンとスライスを追加します。

ui_xy

 XYパッドを追加します。

まとめ

 長くなりましたが、Kontakt Playerを使うことで、オリジナルの音源を簡単に作ることができました。後半のKSP言語は少々複雑ですが、覚えるとたくさんの機能を実装できるので楽しそうです^-^ノ是非みなさんもオリジナルの音源を公開してみてくださいね。