今回はコンプレッサーを使ってどのような音を作れるのかを紹介していきます。
DTMをやっていると日常的に登場するコンプレッサーですが、いまいち原理がわかりずらくて、実際音作りっていうけどどんな音を作れるの?という悩みが生まれます。
そんなときは、音源のどのような【音の成分】に対してコンプレッサーを狙ってかけるのかさえわかれば自由に音作りを楽しめるようになります^-^ノ
コンプレッサーとは!?
コンプレッサーの仕組みをおさらいしておきましょう。今回は「音作り」がテーマなので、アタックタイムとリリースタイムがポイントとなります。
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つまり、コンプがかかっている時は、
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アタックタイムとリリースタイムによる音色の違い!
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ということになります。
用語などを詳しく知っておきたい方はこちら↓の記事を参考にしてください。
アタックタイムで選別できる音
先程、アタックタイムで音を選別できると書きました。それでは、スネアドラムを想像してください。
スネアドラムを叩くと、叩いた瞬間の軽い音「カツッ!」という音と、その後に革が振動して鳴る「ドーン!」という2種類の音がありますよね?
この2つの音を時間軸で表したのが次のグラフです。
そうです、みなさんが日頃「アタック音」と呼んでいる音には、この軽めの音と重く響く音の2種類があるのです。
カツッという音を目立たせたい場合
2つの成分のうち、「カツッ」という音を目立たせたい場合はどうすれば良いでしょうか?
これはとても簡単で、「カツッ」という音が鳴った後に圧縮が始まるようにアタックタイムを設定してあげれば良いのです。
ドーンという音をタイトに目立たせたい場合
それでは、「ドーン」という音をタイトに目立たせたい場合はどうすればよいのでしょうか?
この場合コンプレッサーを2回かけて音を作っていきます。
1回目(カツっという音を小さくする)
1回目のコンプでは、アタックを早めにして「カツッ」という音だけにコンプレッサーがかかるようにします。
この作業は、「カツッ」という音が高音域にあるため、EQで行うこともできます。
もし元々「ドーン」という音のほうが大きい場合は、2つの音が両方とも圧縮されてしまうので、そのような場合にはEQを使って「カツッ」音を狙って下げます。
2回目(ドンッという音を作る)
音をタイトに、ということだったので、アタックタイムは「ドーン」という音が鳴りはじめて少しの辺りに設定します。
この場合、リリースタイムが長いと次の音のアタック部分までコンプレッションが掛かってしまう場合があるため、注意して短めに設定しましょう💡
ドーーンという長い音を作る
ハリウッドサウンドでよくあるような「ドーーン」という鈍い長い音を作ってみましょう。
この場合、アタックタイムは「カツッ」という音が鳴り始める前(最速でも良い)に設定し、リリースタイムは不自然にならず、次の音に被らない程度に長めにすると抑揚を保ったまま次のようになります。
今この状態では全体的に音が小さくなってしまっているので、GAINを上げて音量を圧縮前と同じレベルまで戻してあげましょう。
まとめ
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音の成分というのは目に見えないので、今回は視覚的に理解できるようイラストを使って説明してみました。このイラストをイメージしながら実際に音を出してみて、2つのアタック音の違いを聴き比べてみてください。
そして、そのどちらを目立たせたらイメージに近い音になるのか、余韻は短い方がイメージに合っているのかなどを想像すると、自ずと設定値も決まるようになります^-^♪