今回は管弦楽器の音色と音量の関係について見ていきいます。
楽器は演奏者が優しく弾けば音量も小さく優しい音色になり、反対に楽器を強く弾けば大きな音で音色も力強いものになります。
今回は次の2つのポイント、
に注目して、DTMで楽器同士の音量バランスを整える方法について紹介していきます^-^ノ
適切な楽器の音色と音量
打ち込みではExpressionというMIDIコントロールによって音量をリアルタイムに調整することができます、これがベロシティ(演奏の強さ)と合っているかを確認してみましょう。
例えばベロシティが弱く繊細なpp(ピアニッシモ)で演奏されているのに大きな音でなっていたら不自然です、その逆も同じですよね。
最近ではベロシティクロスフェードという技術を備えた音源もあるので、リアルタイムでベロシティとExpressionの両方を変化させてみると良いでしょう。
楽器同士の音量バランスは合っているか
一つ一つの楽器は自然なのに合わせてみると不自然、なんていう場合は各楽器の音量バランスが合っていないのかもしれません。
これも例えをあげるならば、fで伴奏しているホルンにpの音色のオーボエ単体でメロディを任せたいなんていうのも現実的ではないのです。 それでは各楽器は、pとfで演奏した場合どんな音量バランスにすれば自然に聞こえるのでしょうか?
と、いうわけで今回もグラフにまとめてみました、まずは各楽器1本で演奏した場合の音量について見てみましょう。
各楽器1本で演奏した場合の音量バランス
楽器1本(弦はセクション)ごとにバランスを比較すると次のようになります。
このグラフを見ると、弱く演奏した場合は各楽器間で音量差はないようですが、曲が盛り上がってきて強く演奏するとTrp、Trb、Tubがずば抜けて音量が大きくなるようです、木管楽器についてはほとんど聞こえなくなりますね。
オーケストラでの音量バランス(2管編成)
それではオーケストラではこの音量差はどうなるでしょう?
グラフを見ると弱奏ではホルンが一番音量が大きくなっています、なので曲の序盤のホルンはよく聞こえるわけですね。なにより弦楽器が一番音が小さいというところがポイントです、静かなストリングスの演奏の中にかすかにメロディを引き立てる木管が入っていたりすると素敵ですね。
強奏になると木管楽器と弦楽器が同じくらいの大きさになります。そしてやっぱり金管楽器は大きいです。
※トロンボーンのみ2管編成で3人という点に注意してください
今回は楽器の音量と音色について書いてみました、オーケストラ編曲を行う際には是非この音量バランスを思い出しながら音色を決めてみてください^-^ノ
実際にラウドネスメーターを使って整える方法はこちら↓