DTMで曲を作っていると、曲の進行に合わせてボリュームフェーダーを変化させたり、エフェクトの掛け具合や様々なパラメーターの値を変えたいという場合があります。
そんな時に使うのが「オートメーション機能」というもので、予めグラフを描いておくと、パラメーターがそのグラフに沿って変化してくれるという便利な機能です。
今回はそんなオートメーション機能をCubaseで使う方法や使い所について紹介していきます^-^ノ
オートメーション機能とは?
言葉で説明しても少し難しいので、実際に動いているところを見てみましょう💡
上の映像はWAVESのフェーダー(ボリューム)プラグインをオートメーションを使って動かしているところです。
トラックへ書き込んだグラフの通りにフェーダーが動いているのがわかりますね💡
ここではボーカルの音量をコンプレッサーを使わずに、オートメーションを使ってフェーダーで調節するためにこの機能を活用しています。
オートメーションを書き込む2つの方法
このオートメーションですが、グラフを書き込むには2つの方法があります。
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オートメーションの基本はリアルタイムレコーディングですが、鉛筆ツールを使うことで書き込んだグラフの微調整を行うこともできます。
まずはそれぞれの方法を見ていきましょう💡
リアルタイムレコーディングでオートメーションを書き込む方法
リアルタイムレコーディングでオートメーションを書き込むために、まずは「オートメーション書込」ボタンをONにします。
「書き込み(赤色)」を点灯させると、同時に「読み込み(緑色)」も点灯します。それぞれのボタンの意味を見ていきましょう。
オートメーション「書き込み」と「読み込み」ボタン
「オートメーション書込」ボタンを点灯させると、Cubaseで再生中に操作したつまみやフェーダーすべてのパラメーターがグラフに書き込まれます。
「オートメーション読込」ボタンでは、書き込んだグラフを再生時に有効にするか、無効にするかをON/OFFできます。オートメーションを使用したい場合は緑色に点灯させる必要があります。
Cubaseを再生しながら好きな設定項目のパラメーターを変化させる
Cubaseを再生(録音ではなく)しながら、好きなパラメーターを動かしてみます。
今回はCubaseに実装されているフェーダーを動かしてみましたが、お好みのプラグイン(例えばディレイの間隔やON/OFFなど)でも何でもOKです。
すると、次に再生する際にフェーダーが勝手に動いているのがわかりますね💡これがリアルタイムレコーディングを使ったオートメーション書き込みの基本操作になります。
書き込んだ値(グラフ)をチェックする
まず、オートメーションの書き込みが終わったら「書き込み」ボタンをOFFにしましょう💡
ONにしたままだと、次に再生した際に思わぬオートメーションが書き込まれてしまう失敗を引き起こす可能性があるためです。
トラックを展開する
オートメーショングラフをチェックするために、トラックの左下にある「^」マークをクリックしてトラックを展開します。
目的の項目を表示する
展開したら、何らかの項目が表示されるので、目的の項目(ここではボリューム)に切り替える必要があります(ボリュームの場合最初に表示されることが多いです)。
オートメーションが書き込まれてる項目の右端には「*」が表示されている
オートメーショングラフが書き込まれている項目の右側には「*」が付いています。
今現在、どの項目にオートメーションが書き込まれているのかわからなくなったら*印の項目を確認してみましょう💡
展開部分は複数表示することもできる
ちなみにですが、この展開部分はいくつでも追加して表示することができます。複数のオートメーションを使用する際はこのように並べて表示すると見やすくなります💡
オートメーションを削除する方法
オートメーションを書き直したい場合などは、グラフを選択ツールで選択して「deleteキー」を押すことで削除することができます。
若しくは、項目のドロップダウンメニューから目的の項目のオートメーションを削除したり、このトラックに記録されたすべてのオートメーションを削除することもできます。
鉛筆ツールを使ってオートメーションを直接描き込む方法
先程リアルタイムレコーディングで書き込んだオートメーションのグラフですが、「鉛筆ツール」を使うことで微調整や、がっつりと描き直すこともできます。
様々なツールを使ってオートメーションを描き込む方法
Cubaseではラインや放物線、サイン波、三角、矩形を簡単に描くためのツールが用意されています。
これらのツールを使うことで、規則性のあるオートメーションも簡単に書き込むことができるのです。
スナップの値を変えると描ける図形のサイズ(細かさ)も変わる
Cubaseでは小節線などのグリッド線に合わせてスナップ機能が付いていますが、このスナップ値を変えることでグリッド線の細かさを変えることができます。
例えば「1/8」なら8分音符、「1/16」なら16分音符など、その時の目的によって変えると作業が捗ります。
オートメーションの使い所とは?
オートメーションの使い所といえば、1番はやはりボーカルなどのボリューム調整が思い浮かびますが、その他にも、例えば曲中で一時的にディレイをONにしたり、エフェクトのON/OFF切り替えにもオートメーションは活躍します。
また、今回はオーディオトラックを使って解説しましたが、MIDIを使った曲でも例えばモジュレーションホイールを使ってビブラートを記録したり、ピッチベンドを記録したり、音量や楽器の演奏の強さを決めるベロシティクロスフェード機能だったり、それらもすべてオートメーションとして記録されます。
オートメーションを活用すれば、機械的な単調さがなくなり人間味に溢れた作品に仕上げることができるのです💡
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Cubaseでオートメーションを使う方法のまとめ
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オートメーションはとても便利な機能で、自由に使いこなせるようになると表現力が格段に上がってきます💡
少し複雑だったり、掛けすぎても不自然になったりとなかなか難しい場面もありますが、是非使いこなして素敵な作品作りに活かしてみてください^-^ノ