皆さんはブルーグラスという音楽のジャンルを聞いたことがありますか?
ブルーグラスという名前は聞いたことがなくてもバンジョーが軽快に演奏されてギターやバイオリンが踊っている音楽といえば多くの人が「あれか!」と思い出すあの音楽です💡
今回はそんなアメリカ南東部でマウンテンミュージックと同時代に誕生したブルーグラスという音楽について、どのような音楽なのか?歴史や使われている楽器構成について紹介していきます^-^ノ
ブルーグラスとは?どんな音楽?
ブルーグラスとは、アメリカ南東部(現在のケンタッキー州)の開拓時代にアイルランドやアフリカからの移民によって作られた音楽で、アメリカのオールドタイム(マウンテンミュージック)を起源として誕生したアコースティック楽器のみで構成された音楽ジャンルです💡
比較的テンポの速い明るいバンジョーの音色が特徴的で、聴いているだけで楽しくなる音楽として遊園地やテーマパークでもBGMとして定番の人気ミュージックとなっています!
ブルーグラスの誕生と歴史♪
ブルーグラスの起源となるマウンテンミュージックはアイルランドやアフリカからの移民によってアメリカ南東部で作られました💡
そんな最中、特にマウンテンミュージックが盛んなケンタッキー州の中には「ブルーグラス(ナガハグサと呼ばれる牧草 ・芝生)が生い茂るブルーグラス地方」という地域があり、後にその地名を由来とした「ブルーグラス・ボーイズ」というマウンテンミュージックを演奏するバンド・グループが誕生します。
ブルーグラス・ボーイズが活動を続けるうち、バンジョーの名手、「アール・スクラッグス」が加わり、バンジョーが特徴的なジャンルとして「ブルーグラス」が誕生したのです💡
ブルーグラスの演奏で使われる楽器の種類は?
●Instruments in Playing Bluegrass●
|
ブルーグラスの演奏にはバンジョーやマンドリン、アコースティックギター、フィドル、ウッドベース、ドブロ・ギターなどの電気を一切使わないアコースティック楽器が使われます💡
ブルーグラスの演奏は、これらすべての楽器を使わなければならないわけではなく、曲調によってどの楽器を使うか考えながら選びます。
それでは、それぞれの楽器について1つずつ見ていきましょう💡
バンジョー(Banjo:5弦バンジョー)
ブルーグラスというジャンルの誕生に欠かせないバンジョーですが、4弦だけのものや最近では6弦のものまでありますが、ブルーグラスといえばこの5弦バンジョーを使用するので間違えないように覚えておきましょう💡
バンジョーの構造時代はアフリカからの移民によってアフリカ文化からもたらされたと言われ、ボディには革が張られていてギターよりもかなり大きな音がでます💡
特にバンジョーの5弦(Gチューニング)はオープンで使用されることが多く、そのためブルーグラスではバンジョーの構造に合わせたG調やD調、C調の曲がたくさん作られました。
5弦バンジョーの演奏風景
実際にバンジョーを演奏している海外の映像があるので参考にしてみてください💡他の楽器と比較するとバンジョーの音の大きさがわかりますね!
フラット・マンドリン(Flat Mandolin)
マンドリンにはボディ裏板が丸いものもありますが、ブルーグラスで使うのは裏板が平(フラット)になっているフラットマンドリンというものです。
よく見ないと分かりづらいですが、マンドリンには8本の弦が張ってあり、2本ずつで4セットの4コースという構造になっています💡
そのため、演奏する際は2本の弦を同時に押さえますが、2本のチューニングが微妙に異なるため太い独特の音色が鳴るのが特徴です!
ブルーグラスでは主にリードを演奏したり、カットという和音を裏打ちする役割を持っています💡
2種類のフラットマンドリン!
F型(渦型) | A型(ティアドロップ型) |
---|---|
鋭い抜けの良い音 | やわらかいソフトな音 |
フラットマンドリンの種類には「ボディ左上に渦巻きのついているF型」と「涙型をしたA型」の2タイプがあります。
どちらもフラットマンドリンですが、F型は鋭く抜けの良い音が特徴で、A型はやわらかいソフトな音色が特徴です💡
どちらも素晴らしい楽器ですが、ブルーグラスでは渦巻きのあるF型が多くのプレイヤーに人気があります💡
フラットマンドリンの演奏風景
この動画ではブルーグラスに特徴的なマンドリンの音色を聴くことができます💡前置きが長いのですぐに聴きたい方は3:15あたりから再生を始めるのがおすすめ!
アコースティックギター
皆さんおなじみのアコースティックギターもブルーグラスの重要な仲間です💡
アコースティックギターには様々な種類がありますが、大きなボディのドレッドノートギターをフラットピックでストラムをかき鳴らすのがバンジョーにも負けない大きな音色を生み出す秘訣になっています!
特にブルーグラスで人気なのがマーチンのD-28というモデルですが、他の機種ではだめ!ということではないの好みのギターを使って参加しましょう💡
アコースティックギターでのブルーグラス演奏!
フィドル(バイオリンのパーツを調整したもの)
フィドルって?バイオリン?と思われる方が多いのですが、実はフィドルとバイオリンは形こそ似ていますがパーツ構成が微妙に異なるので厳密に言うと微妙に異なる種類の楽器とも言えます(アコギのOとOOみたいな感じのビミョ〜な違い)。
バイオリンとの違いは駒の低さと弦
まず1つ目の違いは使っている駒(弦を支える板)の曲線部分がややフラットに作られていて駒の高さが低く、結果としてフィドルの弦高はバイオリンに比べ低いので柔らかく演奏しやすく調整されています💡
もう一つ目は、バイオリンではガット弦やナイロン弦、スチール弦などを自由に選ぶことができますが、フィドルとして使用する場合には基本的にスチール弦を使用するのが一般的とされています。
ただ、最近ではスチール弦に拘らないフィドル奏者の方や、バイオリンの駒を自分で削って低く調整してフィドル化させるという方もいるのであまり違いに拘る必要もなくなってきているのかもしれません💡
フィドルの演奏風景
フィドルでは独特なフレーズやダブルストラップ(重音)を多用したり、クラシックバイオリンとは違った踊るような世界が表現されます。
ウッドベース
ブルーグラスの中でも最も低い踊るようなベースを担当するのがウッドベースです💡
ブルーグラスの中で演奏されるオルタネイトベース(ルートと5度のベース)やベースラン(ベースの短いフレーズ)など重要な要素を支える役割があります。
ウッドベースがない場合にはギターの低音弦を使って頑張って支えます💡
ドブロ・ギター(リゾネーターギター)
この一見おもしろいメカのような見た目のギターは、実は皆さんにお馴染みのハワイアンミュージックでスティール・ギターとして使われる有名な楽器です💡
リゾネーターという金属の共鳴板をつけることによって独特の金属的な音色が生まれました💡
また本体を横にしてスライドバーを使って演奏するスタイルが一般的で、滑らかな特徴のあるスライド演奏をすることができます💡
ドブロ・ギター(リゾネーターギター)の演奏風景
アメリカのBlueGrass(ブルーグラス)ってどんな音楽?歴史や使われている楽器とは? のまとめ!
|
ブルーグラスはアコースティック楽器によるジャンルということもあって、こうして登場する楽器を見ていくとそれぞれにかなり特徴的な音色を持った楽器が集まってできていることがわかります💡
ブルーグラスは聴いているだけでもとても楽しくなる音楽ジャンルなので、今までブルーグラスという名前を知らなかったという方も、音楽だけは聴いたことがあるという方も、これから演奏を始めてみようかな!? と密かに思っている方も、是非これからもっとブルーグラスに浸ってみてください^-^ノ