音楽の構成-楽式論① モチーフについて

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 曲をどうやって組み立てたら良いのかわからない!?そんな疑問は「楽式論」を学べば解決です💡

 名前は難しそうですが内容はとても単純なので是非覚えておきましょう。今回は曲の最小単位「モチーフ」について書いていきます。

曲はパーツが組み合わされて作られたピラミッド

 どんなに長い曲でも短い曲でも、小さなパーツが組み合わさってできています

 たとえばエジプトのピラミッドは一つの大きな四角錐の塊ですが、よく見みるとたくさんの岩が積み重なってできています。

 ピラミッドを構成する岩はどれも四角い岩ですが、ところどころちょっと形の違う岩が使われていたりします。

 曲の構成も同じで、似たような四角い岩が、ところどころ形を変えて、入り口はドーム型の岩を使ってみたり、てっぺんだけ四角錐の岩を使ってみたり、でも大部分は四角い岩を使ったほうが遠くから見たときにきれいに見えると思いませんか?

曲の最小単位 モチーフ(動機)

モチーフとは?

 いろいろ形を変えてしまう「岩」は曲の中の最小単位と考えましょう。

 では、最小単位とは? 曲の中での変化とはどのようなものなのでしょうか?

モチーフ

 曲の最小単位をモチーフといいます、これは「拍子」、「リズム」、「音程」の3つの要素からなる、その曲のイメージを決めるとても重要なものです。

 例えば次の曲では赤枠で囲った2小節部分をモチーフと呼びます。

  1. 拍子「4/4拍子」が決まっていて
  2. 各音符の音価(長さ)によってリズムが生まれ
  3. そして音程の要素を持っています

 モチーフは4/4拍子では2小節で作られているものが多いです。

モチーフの役割

 モチーフの役割は、曲の統一性、関連性、一貫性、わかりやすさ、なだらかさを生み出すことです、 つまり形の良いピラミッドを作るためですね。

モチーフの反復

 モチーフは曲のはじめに独特の音型で印象的に現れて、後の全ての音形に含まれて反復されます。その場合モチーフは元の形や変奏された形で再現されます。

 変奏する場合には、モチーフの3大特徴のうち重要でないものを変化させていきます。

モチーフの3大特徴

  • リズム的特徴・・・特徴の中でも単純で一貫性を保ちやすい。
  • 音程的特徴・・・あまり多く含む必要はない。
  • 音形的特徴・・・旋律線、輪郭は重要で、例えば上行の跳躍進行、順次進行、上行の波状線など。

 特徴の優先順位は、その作品の目指す完成形によって変わってきます。モチーフは自由に修飾や展開をすることができます。

 リズムや和声の変更、転回、逆行、縮小、拡大などいろいろ試してみましょう。

反復の例

 例えば譜面1、冒頭のモチーフ後半部分「たそらに」の部分は4小節目でリズムを変えずに、特徴的な音形を保ちつつ最初に修飾が足され、最後の音を音形、音程を変化させて再現されています。

 さらに5小節目では同じ部分が今度はリズムを変えて再現されていますね!? ここでの音形は4小節目と同じになっています。

 このように曲は特徴となるモチーフをいろいろ分解してリズムや音程、音形を変えて組み立てられていることがわかります。

モチーフを2つに分けた小モチーフ

 最小単位を分けられるのか(?)という疑問があるかと思いますが、前述の通り、モチーフの一部を使って展開させることがあるのでこのような考え方を持っているとアイディアが浮かびやすくなります。

まとめ

 今回はモチーフについて書いてみました、少し難しい内容ですが仕組みがわかってしまえばすぐに使える技なので是非覚えてしまいましょう💡

 次回はモチーフを組み合わせてつくるフレーズ(楽句)について書いていきます。

 次回はこちら↓

楽式論② 楽句(フレーズ)の作り方
 楽式論①では曲の最小単位「モチーフ」を紹介しました、今回は皆さんが普段よく耳にする「フレーズ」について紹介していきますよ。 フレーズのことを楽式論では楽句と呼びます、呼びますけどわかりずらいので(以下:フレーズ)で。 では、普段我々が何気...