超謎解き!DTM探検!!第7.1回(補足)は「メロディにハモリってどうやって付けるの?ハモリの役割とは?」について紹介していきます!!
前回「パーカッション(打楽器)って何?& 曲にパーカッションを足して賑やかな雰囲気を作ってみよう!!」ではパーカッションで曲全体が盛り上がってきて、トランペット1本のメロディでは物足りなさを感じるので、急遽ハモリパートを追加することになりました。
ということで、当初の予定にはなかった補足として第7.1回を特番でお送りいたします!
今回はハモリにはどんな役割があるの?についてと、ハモリを付ける時の簡単なルールを紹介します^-^ノ
ハモリの役割とは?
メロディの音色を作る役割
ハモリの1つめの役割は、メロディの音色を作るということです。
違う音程や音色の歌や楽器を混ぜることでメロディの音色を表現するのがハモリを使う大きな目的です。
メロディと伴奏を調和させる役割
2つめは、メロディと伴奏を綺麗に調和させる役割です。
歌ものでも楽器のみのインストの曲でも同じですが、伴奏が静かな時はメロディも単旋律のみでも伴奏に負けないような細かい表現ができます。
ところが伴奏が盛り上がってくると、メロディも負けずと音量を上げますが、それでも伴奏に負けてしまうので、メロディを担当する楽器や歌を足して音量を補うことになります。
そこで、例えば数人で同じメロディを歌っても良いのですが、全員でユニゾンしても単調で強調されすぎてしまうので、そのうちの何人かは主旋律を支えるパートを歌ってメロディと伴奏と馴染ませようというのがハモリの考え方です。
そして、皆さんが耳にしたことのある「和声法」というのは、外声(メロディ、バスメロディ)とハモリ(内声)の4声を同時に作れる便利な手法だったのです。
和声法は使わなくても簡単にハモリを作れる!
あれ?でも前回までの内容には和声法を使ってないよね?
そう💡今回は「初めてのDTM作曲編」ということで、和音を自由に入れてもらいました💡
そんなわけで、前回までに皆さんに作ってもらった曲の多くはメロディだけが浮いている状態になっているかと思います💡
でも、
歌ものならそれでも全然OK!
ギター弾き語りだって和声法は使われていませんよね?
それと、和声法を使わなくても金管楽器の曲でさえ書けるんだと、皆さんの制作の可能性を広げたかったのです。
うぅ。。。でも対位法難しかった。。んでんで?
ということで、今回は和声法を使わない曲にハモリを1つ足すだけでもメロディが馴染むんだということを体験してみましょう💡
ハモリってどうやってつけるの?
Point! コード構成音を使う!ただし連続5度に気をつけて!
皆さんは既にメロディにコードを振っていましたね💡
ならばハモリはそのコードの構成音を通るように重ねていけば簡単に作れます💡
例えば次のようなコード進行があったとしたら。
黄色いラインのようにコード構成音を通るハモリを作ればOK💡
ただし!
連続5度にならないようにだけ注意しましょうね💡
連続1度(ユニゾン)や連続8度(オクターブ)は表現として入れても構いません。
ハモリをメロディの上につける場合は?
一番上の音は目立って聴こえてしまうので、バスとの間に禁則ができて聞きづらいなと感じたら直そう💡
コード構成音以外の3度や6度の音を重ねても良い!
ハモリでは、コード構成音以外の音で3度や6度にして重ねることもできます。
7thやテンションノートなども考慮するという仕組みです💡
和声法のようにタイミングはずらさない?支える脇役に徹する!
対位法ではメロディと対旋律のタイミングはずらしました💡
でも、先程説明したようにハモリはメロディを支えたり、音色を作るための役割をもっているので、基本的にタイミングをずらすことはせずメロディにピッタリ寄り添わせます。
タイミングをずらしたければ対旋律という扱いで入れましょう💡
なるほど💡「支えるもの」と「対等なもの」の違いで分けて考えることが大切なんだね💡
そう💡だから、音量に関してもハモリパートはやや控えめに演奏すると綺麗に聴こえるよ💡
木管楽器のようにあまり音量差を付けられない楽器は2:1など本数を変えて力のバランスを調整していくのがポイント💡
作ったメロディにハモリを付けてみよう!
それでは前回までに作ったメロディにハモリを付けていきましょう。
先程のポイントを押さえておけばすぐに付けられます!迷ったらコードの構成音を意識すると良いですよ💡
○今回使用するメロディ
ハモリを付けた完成例
今回はこのようなハモリをつけてみました💡(トランペット2本を使っています)
出だし部分Aの音は重なって始まって、メロディの音程だけが動いていくイメージで、ハモリだけ聞いてみると音程がおとなしく感じます。
てください。
○ハモリだけを抽出
メロディとハモリを合わせた例
メロディとハモリを合わせるとこんな感じになります。
音に厚みというか、メロディが孤高の存在から少し開放されて自由になった感じがしませんか?
全体で合わせた例
前回までに作った伴奏やパーカッションも合わせてみましょう。
メロディが浮く感じも少なくなって大分まとまりがでてきましたね💡
次回はさらに曲のパーツについて紹介!!
次回はこちら「DTMで作曲に使う音楽の要素(パーツ)を覚えて曲作りに活かそう!」
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初めてのDTM作曲編あとがき(テイク2)
あれ、このまとめ前回もしてなかったっけ?
補足分なので^-^;
今回で「初めてのDTM作曲編」が本当に完結となります。
実践編が楽しみです💡
初めてのDTM作曲編では、出来る限り難しい理論は避けて、それでも皆さんが自由に曲作りができるようになったと実感できる最小限の構成でまとめてみました。
・・・のですが、振り返ってみるとなかなか難しいですね^-^;これが
技術のノウハウももっと詰め込みたかったのですが、何より、学ぶことの本質や、何のためにこれを学ぶの?ということを知っておくことが一番大事だと考えているので、技術以外の長話に時間を使ってしまいました。
学校で習う数学(算数)や英語、社会の勉強なども同じで、当時はこの数式を覚えてどこで使うのだろうか?何の役に立つの?という疑問を教えてくれる人はほとんどいなかったので、学問を学ぶ目的が見えずに面白くなかった記憶があります。
でも、今になって考えてみると数学は利益を回収するために掛けられる費用や時間を算出したり、音の波形にもサイン波があって周波数と音の高さは密接に関係しているじゃないですか。
DTMに使う音源やプラグインの設定はほとんどが英語ですし、歴史の勉強をやっていれば、あの年代の時代背景からして音楽はこんな感じだった、など、いくらでも役に立つ例があるんだなぁと振り返ってしまいます。
こうして文章を書くのも、国語文法をしっかりやっておけば^-^;笑
ということで、作曲の勉強についても同じことが言えて、ただ漠然と作曲の学問だから和声法を勉強するとか、対位法を勉強するといっても、それをどこで使うのかがわからないのに覚えなければならないというのはやる気もでません。
コード理論も、セカンダリドミナントだの同主調や平行調からの借用和音だの、どこで使うの?というような名称も、まずはノンダイアトニックコードで頻出のものをパターンで知ってしまうことで、あのコードは平行調からの借用和音でしかもセカンダリドミナントの役割もあるんだ、などと、覚える目的を理解することができます。
そんなわけで、この「初めてのDTM作曲編」も技術以外の話が大半になってしまいましたが(最終回はさらに長い)、「DTM編曲実践編」もよろしくお願いします^-^b