DTMでミックスを行う際、コンプレッサーとEQ(イコライザー)を使用しますが、プロのエンジニアの作業を眺めているとある時はコンプレッサーの後にEQを掛け、またある時はEQの後にコンプレッサーを掛け、その順番は用途や目的によって変えられています💡
では、コンプレッサーとEQを掛ける順番が異なるとどのようなかかり方の違いがあるのでしょうか?そして、その掛かり方の違いや特徴からどのような場面で使い分けをしたら効果的なのかを実際に図を使ってわかりやすく紹介していきたいと思います^-^ノ
コンプレッサーとEQを掛ける順番で効果の違いはあるの?
狙った範囲の周波数音のみを常に決まった量(db)で削るEQと、ある音量を超えた大きな音のみを圧縮するコンプレッサー、この両者の働きを改めて眺めて見るだけでも順番による効果の違いは大きそうですね💡
予めEQで大きく削る場合、後からコンプレッサーを掛けてもその音域は圧縮されないため無駄に音が潰れてしまうのを防げます。
一方で、コンプレッサーを掛けることで今まで小さかった音が目立つようになりますので、先に圧縮して波を平坦にしてからEQを掛ければより完成形に近い音を作りやすいというメリットがあるのです💡
このようにコンプレッサーとEQは掛ける順番によって得られる効果が全く異なってくることがわかります。ではそれぞれのパターンについて実際に図を眺めながら詳しく見ていきましょう💡
EQの後にコンプレッサーを掛ける場合のメリットとは?
コンプレッサーで音を圧縮する場合、音の大きな部分があれば周波数帯域に関係なくすべての音域を均等に圧縮してしまいます。
つまり、本来必要ないはずの音が大きかったために残したい綺麗な音まで圧縮されてしまうということが発生する可能性があるのです💡
そこで、予めEQを使って不要な音域を削ってからコンプレッサーを掛けることで残したい音のみを最小限の圧縮で均一にできるというメリットがあります💡
EQを先に掛けた方が効果的な例!
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このように、明らかに不要な音が存在する場合にはコンプレッサーを通す前にカットしておくことで無駄に圧縮量が増えるのを抑えることができます💡
コンプレッサーの後にEQを掛ける場合のメリットとは?
「コンプレッサーの音作りってなに?2つの音に注目してみよう!」でも紹介していますが、コンプレッサーはアタックタイムやリリースタイムの設定によって、早めに発音されるカツッという高音を目立たせたり、ドーンという太鼓の革の響きを目立たせたりと、少なからず音に変化が生じます。
この現象はコンプレッサーを音作りとして積極的に使う場合や、そうでなく音のダイナミックレンジ(音量差)を整える場合でも基本的には同じです💡
このとき、コンプレッサーを通した後の音がイメージ通りの音であればEQは必要ありませんが、もう少し補正したいという場合にはコンプレッサーの後でEQを使用するのが効果的💡
EQを後で掛けたほうが効果的な例!
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コンプレッサーの後で掛けるEQでは不要な音を削るのはもちろん、最終的な完成に向けて音質を補正したり積極的に音作りをする場合などにおすすめです💡
特にコンプレッサーを使って音作りをする場合にはその補正役として使ったり、もしEQをブーストして使いたいという場合にもコンプレッサーの後ろでブーストした方が良い結果が得られます。
ただしEQのブーストは後に音圧を上げる際に影響が出やすいので、ジャンルによって音圧をかなり高める予定がある場合には先を見越して注意しましょう💡
コンプレッサーとEQを掛ける順番は?どうやって使い分けると効果的? のまとめ
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コンプレッサーとEQを掛ける順番を変えるだけでも違いが生まれるなんてDTMは奥が深い世界ですね💡
今回はいくつかの例を紹介しましたが、最も大事なことは順番が異なるとそれぞれがどのような理由で結果が変わるかを考えることです💡EQとコンプレッサーそれぞれの仕組みを思い浮かべながら是非様々な場面で応用してみてください^-^ノ