CubaseではオーディオやMIDIデータの他、テンポや拍子などを扱うための豊富なトラックが用意されています。
今回はDTMを行うのに必須なトラックの種類から、覚えておくと役に立つトラックまで💡Cubaseで使える便利なトラックとその作成方法について紹介していきます^-^ノ
Cubaseにトラックを追加する方法(全種類共通)
Cubaseにはたくさんの種類のトラックがありますが、追加方法はどれも同じように行なえます。
新しいトラックを追加したい場合、「トラック・リスト」上の何もないところを右クリックして追加したいトラック名を選びます。
トラックの作成画面が現れたら名前をつけたり、設定をして作成します。
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DTMの作業に必須のトラック(2種類)を覚えよう
Cubaseにはたくさんのトラックがありますが、初心者の方が最初に覚えるのは、オーディオ素材を編集するための「Audioトラック」と、MIDIで打ち込み音楽を制作するための「MIDIトラック」です。
この2つは CubaseでDTMの作業をするために最も基本となるトラックなので必ず覚えておきましょう。
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Audioトラックとは
オーディオトラックは、既に録音された音声を取り込んで編集したり、新たに歌や楽器を録音して記録するために使用します。
Audioトラックを作成する際に設定する項目
Audioトラックを新規作成する場合は、「トラック名」と「トラックの構成(ステレオやモノラルなど)」を設定します。
インストゥルメントトラックとは
インストゥルメントトラックは、音源とMIDIノートがセットになったトラックです。
トラックの作成時に使いたい音源を選択すれば、あとはMIDIノートを打ち込めばすぐに音が出せる便利なトラックなので初心者の方は是非活用しましょう💡
インストゥルメントトラックを作成する際の設定
インストゥルメントトラックの作成時には、このトラックで使用したい音源を選択しましょう。
音源(インストゥルメント)の設定
インストゥルメントトラックを作成すると、音源の設定画面が表示されます。
音源の設定画面は音源のメーカーによっても様々ですが、どの音源も共通してこの画面から設定を行うことになります。
インストゥルメント設定画面の呼び出し方法
このインストゥルメント設定画面は「×」を押すと消えてしまいます。
再度設定したい時は、インスペクターの鍵盤マークをクリックして呼び出しましょう。
使いたい音源を変えたい時は?
音源は後から自由に読み込んだり変更することができます。
あらかじめ空のインストゥルメントトラックを作成した場合もここから音源を読み込んで使いましょう。
覚えておくと便利なトラック9種類
ここからは、必須ではないけれど覚えておくと効率アップや技術が上がる便利なトラック9種類を紹介していきます。
MIDIトラック
MIDIトラックは一見するとインストゥルメントトラックとそっくりです。
インストゥルメントトラックはトラックと音源がセットになっていましたが、MIDIトラックは、別で単体起動した音源を取り込んで使う少しややこしい仕組みになっています。
音源を単体で起動するとは?
音源を単体で起動させるには、「デバイス」-「VSTインストゥルメント」からVSTインストゥルメントパネルを起動します。
起動した音源をMIDIトラックで使用するには?
音源の起動時に、既にリンクされたトラックが作成されている場合はこの作業は必要ありません。
もし空のMIDIトラックで音源を使用したい場合は、インスペクターの「MIDIアウトプットルーティング」から使用したい音源名を選択すればOKです。
MIDIトラックを使用するメリットとは?
一見面倒なMIDIトラックですが、例えば1つの音源で複数チャンネルに出力できる音源の場合、音源は1つだけ起動したMIDIトラックを複数使うことでパソコンの負荷を少なくできるメリットがあります。
コードトラック
コードトラックはその名の通り、コード譜のようにDTMでコードを書いていくことのできる便利な機能です。
常にコードを可視化できることはもちろん、色分けしておくことで曲のパーツをわかりやすくすることもできる一石二鳥のトラックです。
コードトラックの詳しい使い方は「Cubaseのコードトラックを使ってみよう」で紹介しているので興味のある方はご覧ください。
マーカートラック
マーカートラックは、タイムライン上に付箋紙のようなメモを書き込めるトラックです。
「イントロ」、「A」、「B」、「C」などのリハーサルマークを書いてみたり、「音楽ここから」など劇伴製作に使ったり、自由に使える落書きスペースです。
テンポトラック
テンポが常に一定の曲であれば必要ない機能ですが、曲中でテンポが変化する曲を作りたい場合にはこの「テンポトラック」が大活躍します。
テンポトラックをONにする
曲全体のテンポはトランスポートパネルで設定していましたが、テンポトラックを使用するにはトランスポートパネルの「テンポトラックをアクティブにする」をONに必要があります。
拍子トラック
曲には「4/4」や「3/4」などの拍子があります。この拍子を曲中で変化させたい場合は拍子トラックを使うことで実現できます。
FXチャンネルトラック
FXチャンネルトラックとは、エフェクトプラグインを読み込むための専用のトラックです。
このトラック自体にはAudioやMIDIのイベントは配置せず、他のAudioトラックやインストゥルメントトラックからの音をこのチャンネルに流し込んでエフェクトを掛ける目的で使用します。
このことをよく「センドでエフェクトを掛ける」と呼びます。
FXチャンネルはAUX(オグジュアリー)チャンネルとも呼ばれます。
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ビデオトラック
劇伴など、映像に合わせて音楽を作る際にはCubaseに映像を読み込んでBGMを作成していきます。
ビデオトラックは、Cubaseに映像が取り込まれると自動的に作成されます。
Cubaseで映像を読み込む方法
映像を読み込むには「ファイル」-「読み込み」-「ビデオファイル」から読み込みたい映像を選択して読み込みます。
フォルダートラック
パソコンではファイルをまとめてわかりやすく保管するためにフォルダーを使用しますが、Cubaseのトラックも同じようにフォルダにまとめて管理することができます。
トラック数が増えてきたらフォルダートラックを使ってトラックをまとめて管理すると作業しやすくなります。
フォルダートラックへまとめる方法
フォルダートラックへのまとめ方はとても簡単で、フォルダーへ入れたいトラックをドラッグ&ドロップでフォルダートラックへ投げ込めばOKです。
グループチャンネルトラック
フォルダトラックはただ単に各トラックを一つのフォルダへ収納するだけの機能でしたが、グループチャンネルトラックを使えば、各トラックから出力される音をグループチャンネルに集めることができます。
つまり本来は、
「各チャンネルの音」→「マスターチャンネル」 |
と流れる音を、
「各チャンネルの音」→「グループチャンネル」→「マスター」 |
のように、まとめることができます。
グループチャンネルを使うメリットとは?
グループチャンネルを使用すると、例えば「弦楽器は弦楽器用のグループ」、「木管楽器は木管楽器のグループ」、「金管楽器は金管楽器のグループ」、「ボーカルはコーラスのグループ」へ送って、後からグループごとにエフェクトを掛けたり、バランスを取ることができます。
各トラックからグループチャンネルへ出力する方法
グループチャンネルへ音をまとめるには、まずは送りたいトラックを選択して「アウトプットのルーティング」から目的のグループチャンネル名を選択します。
選択する前にあらかじめグループチャンネルを作成してわかりやすい名前をつけておきましょう。
まとめ
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今回はCubaseを使って新規トラックを作成するという基本的なチュートリアルから、覚えておくと作業が捗る便利なトラックまで、Cubaseトラックに関する小技を詰め込んでみました。
これからCubaseを練習していく方は、まずはAudioトラックとインストゥルメントトラックから初めて、徐々に幅広く機能を使いこなせるように試していきましょう^-^ノ