超謎解き!DTM探検!!第4回は「メロディにコードを付けてみよう!!」をテーマに紹介していきます。
同じメロディでもコード進行によって印象が全く変わってしまうように、コード付けは曲の世界観を決める重要な作業です。
コード進行にバリエーションを持たせつつも、違和感のないコードを付けるにはどうしたらよいか、はじめてでも簡単にコードを付けられるようなポイント!を用意しているので一緒にやっていきましょう💡
今回は難しい理論や和声法については省きつつ、コードを付けるための最低限の知識を最初に説明してからコード付け作業に入ります。
基本的な知識は十分あるよ!!という方は途中まで飛ばして読み進めてください💡
コードって何?
簡単なことですが、コード(和音)とは何か💡重要なので確認しておきましょう💡
ドレミファソラシドの音階について
コードを付けるには音階についても確認しなければなりません💡
それでは、Cメジャースケール(ハ長調)に付けるコードの候補にはどんなものがあるのか見ていきましょう💡
最も簡単な「ダイアトニックコード」とは?
ダイアトニックコードは音階上にある音だけを使っているので、メロディーと仲が良いコードなんですね💡
そして、このダイアトニックコードを使うと誰でも簡単にコードを付けることができます💡
始まりと終わりのコードだけは候補が決まっている?
「曲」や、「ひとかたまりのメロディ」の最初と最後に付けると、曲の調性(ハ長調など)がわかりやすくなるコードがあります💡
それが音階の「1番目」と「6番目」から作られるダイアトニックコードで、ハ長調では「C」と「Am」です。
出だしと終わりのコードで迷ったら、この2つの候補から選んで付けてみましょう💡
ここでは深く解説しませんが、それぞれのコードにはコード機能という性格があって、使い分けることで多くの表現ができます。
コード機能についてもうちょっと詳しく知りたい方は以前の記事で紹介しているので眺めてみてください💡
ダイアトニックコードのみを使ってコードを付けてみよう!
それでは、前回リズム(仮)まで付けたメロディに、ダイアトニックコードのみを使ってコードを付けていきましょう。
コード付けのポイントは次の4つです💡
Cubaseのコードトラックを使用してMIDI上にコードを付けていく
コード付けで一番大事なことは、自分で付けたコードを見やすく管理するということです💡
特に最初は付けたコードがわからなくなってしまったり、鳴っているコードを追いかけるのが精一杯で学習が遅れてしまう、という自体を避けるためにもしっかりと環境を整えましょう。
Cubaseにはコードをわかりやすく管理できる「コードトラック」という機能があるので、そちらを使っていきます。
☆ Cubaseコードトラックの使い方はこちら↓
ダイアトニックコードのみで付けたコードを確認!
付けたコードを実際に音を出して確認してみましょう💡
コード付け例1
おや?一見これでも良さそうですが、次の箇所に注目してみましょう💡
コード付の段階では良さそうに見えますが、編曲が進むに連れて問題が起きそうな箇所があります、ここにもコードの打音を入れてみましょう。
問題の箇所を確認
実はこのメロディにはハ長調にはない「ソ#」が含まれているので、うまく調和するダイアトニックコードがありません。
しかもなんと、小節の1拍目(強拍)ではありませんか!? 確実に何かコードを鳴らしたい箇所ですよね?
と、いうことでダイアトニックコード以外のコード(ノンダイアトニックコード)を考えなければならない事態が発生しました💡
ノンダイアトニックコードについて
さて、ノンダイアトニックコードがどこから生じるのか?というと実は転調しやすい調(平行調、同主調や属調、下属調など)から借りてくることが多いのですが、今は説明していると曲作りが間に合わないので、とりあえず出現しやすいコードがあるのでそれを丸暗記してしまいましょう💡
ハ長調の場合、「D」、「E」、「Fm」「A」「Gm」「B♭」、「Cdim」あたりを押さえておけば大丈夫です💡
ほとんどの場合ダイアトニックコードをメジャーコードに変えたり、マイナーコードに変えたり、見てもらうとわかりますが黒板に書いてある4種類のディミニッシュは呼び方が違うだけで構成音がすべて同じです。
ノンダイアトニックコードを取り入れてみると?
それでは、先程のメロディにノンダイアトニックコードを使ってコードを付けていきましょう💡
問題の音は「ソ#」でしたのでソ#を含む「E」か「Fm」が良さそうですね?
どちらでも良いのですが、GからFの動きは厳密には禁則に当たるというルールがあるのでここではEを選択します。
よくわからなければ音を聴いて好みの方を選べばOKです💡
先程よりも流れが良くなりましたね💡
始まりだけはIVの音を使っても良い?
先程、曲の始めと終わりには「C、Am」を使いましょう!と説明しましたが、実は始まりの音にはIV(F)を使うこともできます💡
厳密に言うと、このメロディの前にCコードやAmコードがあるというという前提で、前の部分を省略して組み立てて行くことになります💡
結果として省略したまま、曲頭からF始まりというスタイルも定着してきましたので積極的に使っていきましょう💡
コードをF始まりにすると宙に浮いたような、どんどん先へ進んでいきたいような疾走感が生まれます、試してみましょう💡
コード中の赤色の部分がFに変更されています。あともうひとつ、緑色の部分が足されていますね💡
実はこれはセカンダリドミナントという手法で一時転調したと仮定してF調からドミナントのC7を持ってきているのですが、今は難しいことは考えずに、
Fの前にはC7を足せる!
と覚えておいてください。
セカンダリドミナントを入れると、流れがスムーズになってコードが常に流れていくように聴こえます。
自由に7thやテンションコード、sus4などを足す!
この曲に関してはあまりテンションコードを使うイメージではなかったので、少し7thを足すだけでとどめておきました💡
このように、コードは複雑にするほど良いというわけではなく、目的の曲調によっては単純なコードの方が合う場合もあります。
いろいろなコード進行を聴いてみよう!
今回付けたコードの他にもたくさんの素晴らしいコード進行があります💡
コード進行によって曲の世界がどんな風に変わるのか、いろいろな世界を聴いてみたいという方は、コード進行の音源を聴けるページを用意しているので聴いてみてください💡
次回はメロディにバスの対旋律を作る!
今回でメロディ、リズム、コードという音楽の3大要素が揃って、1つの曲として成り立つ最低限の要素が完成しました!!
次回は作曲をやっていると誰しもが一度は憧れる「対旋律」を作っていきます💡
対旋律は難しそう、と感じている方でも大丈夫!! 今回までしっかりと土台ができていれば、あとは簡単な法則に則ればすぐにできてしまいます💡
対旋律が入ると曲が芸術的で活き活きとしてくるので楽しみながら進めていきましょう^-^ノ