メロディまでは完成したけど、その後どうやってコードを付けていけばいいの?そんな風に悩んでいる方は多いのではないでしょうか?
コードを付ける作業は慣れるまではなかなか進まない大変な作業でもありますね💡でもちょっとしたコツさえ掴んでおけばとっても簡単にコードを付けができるようになります💡
今回はメロディにコードがなかなか付けられないと悩んでいる方に魔法のコード付けテクニックを紹介したいと思います^-^ノ
コード付けが苦手な方は、先に「定番コード進行パターンを紹介!」を読んでどんなコード進行があるのか聴いてみてね💡
お馴染みのメロディへコードを付けてみよう!
今回は皆さんおなじみのアメリカ民謡「i’ve been working on the railroad(邦題:線路は続くよどこまでも)」のメロディに対してコードを付けていきましょう💡
今回は初心者の方にもわかりやすいようハ長調に移調してあります💡原曲で進めていきたい方はG調で打ち込んでみましょう。
メロディの演奏も聴けるのでまずは雰囲気を掴んでおいてくださいね💡
最初に「ハ長調のダイアトニックコード」についておさらい!
皆さんはダイアトニックコードという言葉を聞いたことがありますか?
ダイアトニックコードとはある調の「音階上にある音」を元に構成されているコードのことで、ハ長調であれば、調の構成音は「C、D、E、F、G、A、B」なので、この7つの音から作られた、
という7つのコードがダイアトニックコードとなります💡
ハ長調ではこの7つのコードが最も頻繁に使われる基本となるコードなので覚えておきましょう💡
難しいことは考えず、ハ長調ではこのコードが使いやすいと覚えておこう💡
まずは各小節の1拍目(最初)の音に対して付けるコードを考える!
まずは、各小節の1拍目に登場する音に対して付けるコードを考ます💡
もし1拍目に音がない場合は小節内で最初に登場する音に対して付けるコードを考えましょう。
それでは早速、1小節目に付けるコードを考えてみよう💡
メロディの音がコード構成音の音に含まれるコードから選んで付ける!
1小節、メロディの1拍目の音は「ド」です。ということで、まずは「ド」を含むコードを書き出してみましょう💡
ダイアトニックコードの基本形からSus4や7th、9thなどたくさんのアイディアが浮かぶと豊かな曲に仕上がります💡
たくさんあるけど、どれを選べばいいかな💡
曲の出だしはトニック「ハ長調ならCかAm」から始めるのが基本!
先程7つのダイアトニックコードについて紹介しましたね💡
実は、これら7つのコードはそれぞれ異なる性格を持っていて、大きく3つのグループに分けることができます💡
それぞれの性質と照らし合わせながら見ていきましょう💡
よくわからなければ、とりあえずハ長調の曲は「C」で始まって「C」で終わるって覚えておこう💡
上級者向けに書くと、Amを選ぶとハ長調の平行調であるイ短調になるよ💡
トニック・サブドミナント・ドミナントの3つに分ける!
主要三和音 | 代理コード | 性質 | |
---|---|---|---|
トニック | C(Cmaj7) | Am7、Em7 | 安定 |
サブドミナント | F (Fmaj7) | Dm7、Bm7(-5)、Am7 | 少し不安定 |
ドミナント | G (G7) | Bm7(-5)、Em7第一転回形 | かなり不安定 トニックに進行したがる |
これは今すぐ覚える必要はありませんが、覚えておくと後々表現の幅がかなり広がるので余裕があれば覚えておきましょう💡
代理コードは後ほど使いますがまだ参考程度に眺めておいてください💡
曲の出だし・終わりは安定した音でまとめたい!
曲の出だしはやはり安定した音からスタートさせたい💡ということで、ほとんどの曲はトニックのコードから始められます💡
また、同じ理由で曲の終わりもトニックコードを使って安定させて終わると程よくまとまります💡
今回は出だしの音は明るいCを選ぼう!
ということで、もちろん代理コードのAmなどを選ぶこともできますが、今回は楽しいアメリカ民謡の曲ですよね💡メジャーコードであるCコードを当てはめてみましょう💡
コード機能(トニック・ドミナント・サブドミナント)についてもっと知りたい人は「コード機能のトニック・ドミナント・サブドミナントってなに?」を読んでみてね💡
ここまでの方法を使って最後までコードを付けてみよう!
さて、ここまでの方法を使ってコードを付けてみました💡いかがでしょうか?
なんだか、もの足りな〜い感じしますよね^-^;
というのも、このコードでは基本に忠実過ぎて代理コードも使っていないし、7thやテンションコード、借用コードなども全然取り入れていません💡
そうです、豪華な響きを出すにはそれなりに工夫が必要なんですね💡
いくつかのコードを代理コードに置き換えてみよう!
主要三和音 | 代理コード | 性質 | |
---|---|---|---|
トニック | C(Cmaj7) | Am7、Em7 | 安定 |
サブドミナント | F (Fmaj7) | Dm7、Bm7(-5)、Am7 | 少し不安定 |
ドミナント | G (G7) | Bm7(-5)、Em7第一転回形 | かなり不安定 トニックに進行したがる |
さて、それではいよいよ先程も少し触れた「代理コード」というのを使ってみましょう💡
代理コードといっても、「主要三和音」を「代理コード」に置き換えるだけ💡
代理コードを取り入れて適宜調整した例!
今度は代理コードを取り入れてみました💡
リハーサルマーク「A」「B」では2回目に変化をつけてみた!
まずリハーサルマーク「A」と「B」では同じようなフレーズが2回続くので、2回目にAmを取り入れることで雰囲気に差が付きました。
代理コードといっても、「主要三和音」を「代理コード」に置き換えるだけ💡
リハーサルマーク「B」ではツーファイブ進行を取り入れて間延びを解消した!
また、Amの後、Gが2小節続いていて間延びした印象だったのでGの手前にDmを挟んでツーファイブ進行を入れてみました。
これは代理コードではありません💡
ツーファイブについては別記事「ツーファイブや強進行、ドミナントモーション、サブドミナントマイナーについて学ぼう♪」で解説しているからそちらを読んでみよう💡
リハーサルマーク「C」の終わりをマイナーにしてやや不安定に!
リハーサルマーク「C」は「D」に向かう期待感を持たせたい箇所でもあります!
ここで安定感のあるCコードでは緊張感が無いのでEmに変更してみました💡
こういった緊張感のあるコードを取り入れると曲に勢いがでてくるよ💡
リハーサルマーク「D」の最後、Cコードが続いていたのでサブドミナントを間に挟むことに!
曲の終結部分、3小節連続でCコードは流石にほのぼのしすぎているので、間にサブドミナントコード「Dm9」を挟んでみました。
メロディの「ミ」の音がDm9の9thの音になっています。
同じコードが連続している箇所はコードを差し替えられる可能性があるポイント💡
でも、まだなにか物足りない感じがします💡そういえばまだ各小節の1拍目にしかコードを付けていませんでしたね💡
ここからはさらに3拍目にコードを付けたり、ダイアトニックコード以外のコード「ノンダイアトニックコード」を取り入れて響きを豊かにしていきましょう💡
ノンダイアトニックコードを使うとかっこいい響きになるよ💡
1拍目以外にもコードを入れたり、ノンダイアトニックコードを取り入れてさらに華やかに仕上げる!
さて、ダイアトニックコードがあれば当然それ以外のコードもあるということです💡
ダイアトニックコード以外のコードをすべて「ノンダイアトニックコード」と呼びます!
とは言ったものの、そんな急に使えるコードのバリエーションが増えてしまうのも迷ってしまう原因になってしまいます💡
そこで、まずはハ長調でよく使われるノンダイアトニックコードを覚えてしまってその中から場面にあったものを使うという形で進めていきましょう💡
ハ長調の場合、まずは
あたりがよく使われるということを覚えておけばOK💡
これもとりあえず難しいことは考えずに丸暗記しようしいことは考えずに丸暗記しよう💡
ノンダイアトニックコードは転調しやすい調から生じる!
一応予備知識💡初心者は飛ばして次へGO💡
ノンダイアトニックコードや7th、テンションコードなどを取り入れた例!
様々な要素を足してこのようになりました💡
ひとつずつ解説していくよ💡
リハーサルマーク「A」はそのままほのぼの始まる印象をキープ!
まずリハーサルマーク「A」ですが、こちらは「ほのぼの」とした最初のままの印象が良かったのでそのままキープで使うことにしました💡
単純なコード進行が良い場合もあるよ💡
リハーサルマーク「B」ではセカンダリドミナントを取り入れたドミナント・モーションを採用!
リハーサルマーク「B」では、まず6小節目、元々あったAmを3拍目に移して1拍目にAマイナー調のドミナントに当たるE7を持ってきています💡
Amをトニックと見た時、何がドミナントの音になるかを考えるとE7が登場するよ💡
「A-B-C-D-E-F-G」
Aから数えて5番目の音がドミナントだね💡
これはセカンダリードミナントと言って、Aマイナー調で「E7→Am」の進行がとても心地よい響きであることから、Amを一時転調したトニックと見立てて解決&安定させるという借用和音(他の調のコード進行を持ってくる)の一種になっています。
つまり、一時的にCを始まりとするハ長調から、Aを始まりとするイ短調に転調している、と考えて、イ短調でダイアトニックコードを探すってことなんだよね💡
ドミナントモーションは続くよどこまでも♪
同様に、「D7→G」もG調でのドミナントモーション(V→I)になっていて心地よい響きになっていますね💡
さらに!? 実は「Am→D7」というのもD調の「A→D」というドミナントモーションの変化型であるため、この一連の「E7→Am→D7→G」という進行はドミナントモーションの連続(変化型)というかなり強烈な進行になっているのです💡
リハーサルマーク「C」では、F調でのツーファイブからのドミナントモーションを借用和音として採用!
ここからさらに調はF調に一時転調しています💡
ここではツーファイブからのドミナントモーションといって、C調では「Dm→G7→C」という一連の流れがとてもスムーズな進行になっているのですが、それを一時転調(F調)として「Gm→C→F」という動きで借用しています💡
このあと登場するE7はコード進行をAm調に移すことで生じた借用和音です!
うわ;ここまでくるともうわかんない;
理論がわからなくても大丈夫!
このあたり、理論がわからなければ、
それぞれ変換できるものだと覚えておけば理論がわからなくてもコードを付けていくことができます💡
その際は、先ほど紹介したよく登場するノンダイアトニックコード一覧を参考にしながらコードを付けてみましょう💡
リハーサルマーク「D」では3拍目にG7を足してツーファイブドミナントモーションの動きを取り入れてみた!
曲の終りの部分、やはりここではドミナント機能のコードを取り入れたいところです!
ということで、せっかく「ツー」にあたるDm9があるので、後ろにG7を足してツーファイブ&ドミナントモーションを完成させてあげましょう💡
この響きが好きだ!使いたい!そう思ったコードを使ったらいいと思うのです💡
慣れれば面倒なことは考えず、ピアノやギターですぐに付けられる?
そして、慣れてくると今回やったような面倒な作業はせずに、ピアノでメロディを弾きながらサクッとコードを何パターンか弾いて決めていくようなスタイルになっていきます。
まずは純粋にコード付けの作業や、演奏などを通して楽しみながらコードのパターンを覚えていきましょう^-^ノ
コードの付け方をもっと学びたい方はこちらの本がおすすめ!
コード付けは自由!何が正解で、何が間違っているとか、そんなことを考えながらコードを付ける必要はありません!基本的には自由に付けていきましょう⁽⁽ ◟(∗ ˊωˋ ∗)◞ ⁾⁾
今回はかなり急ぎ足で紹介しましたが、さらに詳しく掘り下げて、コードについて楽しく学びたいという方は、角聖子さんが執筆された「コード学習帳」という本が最高におすすめ💡
作曲にも役立ち、何より音楽好きなら読んでて楽しい本ですよ💡