シンセサイザーでバックビート音を作りたいけど、いざ作ってみると「なかなかアタック感のある音を作れない!」なんて悩みはありませんか?
シンセサイザーには多くの設定があり、EDM作りを始めたばかりの方が適当にいじって作ろうとすると?
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こんな感じの「のっぺりしたしょぼい音」になっちゃうんだよね(。-ω-。)
なぜ初心者が迫力のある音を作れないのかと言うと?
- 音にアタック感を付ける方法を知らない!
- 音に厚みを付ける方法を知らない!
という2つのやり方を知らないからなんですね💡
今回は、シンセサイザーに「アタック感」「厚み」を付ける方法に重点を置きつつ!裏方で曲全体を支えるバックビートシンセ音の作り方を紹介していきます^-^ノ
↑最終的にこんな音に仕上げていきます💡
今回の作業に必要なものはこちら♪
今回の作業はNI社のMassiveを使って行います💡
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今回使用するものはこちら💡
まだ持っていない人は先に揃えておいてね^-^ノ
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KOMPLETEのSELECTに入っているよ♪
アタック感があるバックビートシンセ音を作ってみよう♪
それでは、このような完成形を目指してバックビートシンセ音を作ってみましょう💡
① SAW(鋸波)の音を選択♪
Massiveを起動したら、「OSC1(オシレーター1)」のノブを一番右へ回して「Saw(鋸波)」のみが鳴るようにしましょう💡
- オシレーターとは、波形を選択して材料となる音を作り出す場所!
- Massiveでは、「1つのオシレーターで2種類の波形」を生み出し、ノブでその混ざり具合を調節して音色を作り出せる!
- 今回は「矩形波」と「鋸波」が選択されているが、ノブを振り切って鋸波のみを使用している!
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鋸波のみが鳴るところまでできたかな?
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演奏はMIDIキーボードで音を鳴らしたり、好きなパターンを打ち込んでみてね💡
② エンベロープを調整して音を短くしよう♪
このままだと音が間延びしているので、AMPエンベロープを使用して音の長さを調整していきましょう💡
と、その前に!エンベロープのお勉強♪
エンベロープで音作りをする前に、ただ数値を入力するだけでは今後の音作りに生かせないのでエンベロープの仕組みについて理解しておきましょう💡
- アタック(A):音が発音されてから最大音量に達するまでに時間。
- ディケイ(D):最大音量に達してからサスティン値に到達する時間。
- サスティン(S):鍵盤を押している間ずっと鳴っている音の音量(MassiveではLevel)。
- リリース(R):鍵盤を離してから音量が0になるまでの時間。
この4つの項目さえ理解しておけば、音の長さについては自由自在に表情を付けられます!必ず覚えておきましょう💡
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今回は音を短くするから「アタック」「ディケイ」の値を変えるよ💡
画像のように「Attack」を最速に、Decayを短めに設定しましょう💡
DAW上で「音をループ再生」しながら微調整するのが定番のやり方なので今から取り入れましょう💡
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少しいい感じになってきたね💡
③ 音に厚みを付けて迫力を出そう♪
続いて、音に厚みを付けていきましょう! 音の波形数を増やしてピッチ(音程)を微妙にずらすことで音に厚みを足していきます💡
「VOICING」のタブをクリックしてください💡
「VOICING」に移動したら、「Unisonoを4」「Pitch CutoffをOn」「Pitch Cutoffの最小値を0.06」に設定して下さい💡
これらの項目の詳細はこちら💡
- Unisono:音をいくつ重ねるかを決める!
- Pitch Cutoff:音の高さをどのくらいずらすか設定する!
- Pitch Cutoffの最小値:Pitch Cutoffの値は通常、ツマミをスライドさせて設定(左の数字が最小、右の数字が最大)するが、今回は最小値をオフセットして微調整を行っている!
④ 音を広げてみよう♪
「VOICING」タブを開いているついでに「Pan Position」で音を左右に広げてみましょう💡
「Pan PositionをON」にして、つまみを右にスライドさせると音が広がっていきます💡
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バックビートは裏で支える役割だから、左右に広げたほうが効果的だよね💡
⑤ 波形を揃えてアタック感を出そう♪
さらに、アタック感を付けてみましょう! 先程「Unisono」で増やした波形の開始位置を揃えることでアタックを増すことができます💡
「OSC」のタブをクリックしましょう💡
「OSC」タブに移動したら「Restart via Gate」をONにします💡
音の波形は波になっていますが「Restart via Gate」ではその波形のどの位置から音を鳴らすか指定できる機能です。
理論は難しいので、ひとまず「Unisonoで増やした複数の波形の開始位置を揃えてアタック感を増す機能」と覚えておきましょう💡
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おぉっ!一気にアタック感が増したね!!
⑥ ピッチベンドを使用してアタックに音の変化を与える!
次は、素早いピッチベンドを使用して、アタック部分に音の変化を加えてみましょう💡
「1 Env」タブに移動します💡
「1 Env」に移動したら、「Attack」「Decay」「Level」「Releaes」を最小値にセットします💡
「1 Env」での設定は、まだどこにも関連付けられていません。
そこで「1 Envの+マーク」をドラッグアンドドロップして、「OSC1のピッチコントロール」に割り当てましょう💡
ちょっとわかりづらいですが、上の動画と同じようにやってみてください💡
エンベロープによる「Pitchの変化量を24(2オクターブ)に設定」します。
このままだとあまり変化を感じられないと思うので、先程設定した「Attack」の数値を上げて、程よい変化が得られる設定を見つけましょう💡
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微妙な変化だけどわかるかな?
⑦ 「OSC2」「OSC 3」を追加♪
ここまでは「OSC1」という1つの波形のみを使用しましたが、ここからは「OSC2」「OSC3」も追加してより複雑な音色に仕上げていきましょう💡
「OSC2」「OSC3」には、刺激的な音作りが得意な「パルス波」を設定したり、ピッチをオクターブで重ねたり、微妙にずらしたりして表情を付けていきます💡
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「OSC2」「OSC3」の設定方法は「OSC1」と同じ💡
Point! 波形の選択方法♪
波形の選択方法がわからない方は、上の動画を参考に変更してください💡
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かなり刺激的なサウンドになってきたね💡
⑧ 馴染みやすいように高音域をローパスフィルターでカット♪
このままだと高音域がきつく、他の音となじまないのでローパスフィルターを使って高音域を削っていきます💡
「FILTER1」をクリックしてONにして「Lowpass 4」を選択すれば、ローパスフィルターの適用が完了です💡
Cutoffノブを回して、程よい音を探りながら調節していきましょう💡
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フィルターを掛けると聴きやすくなるね💡
⑨ リバーブやディレイを掛けて神秘的なサウンドへ♪
最後に、「FX1(エフェクト1)」「FX2(エフェクト2)」の項目から、リバーブとディレイを掛けて神秘的な雰囲気に仕上げれば完成です⁽⁽ ◟(∗ ˊωˋ ∗)◞ ⁾⁾
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ディレイで跳ね返る感じもいいね💡
【シンセ音作り①】アタック感があるバックビートシンセ音の作り方! のまとめ♪
- バックビートシンセは「鋸波」「パルス波」で作る!
- AMPエンベロープを使用すると音の長さを自由に変化させられる!(4 EnvはデフォルトでAMPエンベロープに割り当てられている)
- 音に厚みを付ける場合は、「VOICING」からUnisonoを増やし、音程のずれた複数の波形を合わせることで可能!
- 音を広げる場合には「Pan Position」で左右に広げられる!
- 音のアタック感を増したい場合は「Restart via Gate」をONにしてUnisonoの開始位相位置を揃えることで可能!
- ピッチベンドを活用することで音のアタック部分に変化を付けられる!
- Massiveでは「+マーク」をドラッグアンドドロップすることで、エンベロープからピッチや音量などを制御できる!
- 複数のオシレーターを使ってオクターブで重ねたり、ピッチを微妙に変化させることで存在感が増す!
- 高音が強く、他の音と馴染みにくい場合はローパスフィルターで高音域をカットする!
- リバーブやディレイを上手に活用することで音が神秘的になる!
今回は、Massiveを使ってバックビートシンセ音を作る方法を紹介しました💡
シンセサイザーの音作りの基本的な知識を盛り込んだので、何度も復習して基礎を身に着けてくださいね^-^ノ