シンセサイザー初心者向けの音作り・仕組みと使い方について

 シンセサイザーといえば最近流行りのダンスミュージックや効果音を作るのに欠かせない存在になってきました。でも初めてシンセサイザーを使ってみると仕組みやパーツが複雑で全くわからないかと思います。

 そこで、今回はシンセサイザーのパーツや構造、音作りの仕組みなどについて紹介していきます^-^♪

   

シンセサイザーとは

 シンセサイザーはOSC(オシレーター)と呼ばれる発振回路を使って音を発生させる装置です。発生させた音はフィルターと呼ばれるEQを使って加工することもできます。

 また、よく音量や音程が一定時間で変化するような効果を耳にしますが、その周期自体もオシレーターによって発生させた波(LFO)の周期を利用してエフェクトに周期を付けていきます。

 エフェクトの変化自体をモジュレーション・ホイールという入力装置に割り当てることで、周期的にではなく人の手によって手動で音に変化を付けることもできます。

シンセサイザーを使ってできること

  • 音(波形)を発生させる。
  • 音のアタック時間や減衰時間を変えられる。
  • フィルター(EQ)を使って音を作る。
  • 音を波の周期に沿って変化させる。
  • 音をモジュレーション・ホイールで手動で変化させる。

オシレーターで作れる音(波形)の種類

 オシレーターでは主に次の4種類の波形を作れます。まだまだ他にも波形の種類はありますが、これだけで十分音作りができるので、まずは基本の4種類を覚えておきましょう。

 実際に使用するときにはこの中から好きな波形を選んで音を作り込んでいきます。

サイン波(Sine wave)

 サイン波は、倍音を含まない丸い篭った音が特徴です。

三角波(Triangle wave)

 三角波は、サイン波に少し角が出てきたイメージです。奇数倍音を持っているのでサイン波よりも少し存在感があり使い所も多い波形です。

ノコギリ波(Sawtooth)

 三角波よりも更に倍音が増えて分厚い音になりました。シンセブラスやリード作りでよく使用される波形です。

矩形波(Square wave)

 矩形波といえば星のカービィやスーパーマリオなどファミコンゲームで定番の音色です。マリオのコインを取った時の音や1UPの音もこの矩形波が使われています。

音のアタック時間やリリース時間を変える(AMP エンベロープ)

 シンセサイザーにはエンベロープといって、アタック(A)、ディケイ(D)、サスティン(S)、リリースタイム(R)の4つを調整して音のアタック感や長さを変える機能があります。

  • アタック(A):音が発音されてから最大音量に達するまでに時間。
  • ディケイ(D):最大音量に達してからサスティン値に到達するまでの時間。
  • サスティン(S):鍵盤を押している間ずっと鳴っている音の音量。
  • リリース(R):鍵盤を離してから音量が0になるまでの時間。

 

 エンベロープは音量の他にも音程や、フィルターのかかり具合などを時間軸で設定することもできます。

 音量を調整するエンベロープは特に「AMPエンベロープ」といって区別されています。上のようにグラフィックで設定するソフトや、下の画像のようにフェーダーで設定するソフトがありますが、ADSRの役割は同じです。

フィルター(EQ)

 フィルターとはシンセサイザーに内蔵されたEQのことです。フィルターはいくつか種類がありますが、主の次の4つを押さえておけば大体の機種は使いこなせます。

 機種によってはCombフィルターを除く3種類のみが使用できます。

  • Lowpass:ローパスフィルター(高音域をカット)
  • Highpass:ハイパスフィルター(低音域をカット)
  • Bandpass:バンドパスフィルター(ある周波数のみを選んでカット)
  • Comb:櫛形のフィルター

 それぞれのフィルターは周波数をノブで設定して好みの音になるように調整していきます。

Lowpass(ローパスフィルター)

 ローパスフィルターは高音域をカットして低音域のみを聴かせたい場合に使用します。

Highpass(ハイパスフィルター)

 ハイパスフィルターでは低音域をカットして高音域のみを残します。

Bandpass(バンドパスフィルター)

 バンドパスフィルターはある特定の周波数を狙って削るために使用します。

Comb(櫛形フィルター)

 櫛形フィルターは少し特殊で、削る箇所が櫛のようにギザギザになっているフィルターです。機種によっては搭載されていないものもあります。

LFO(低周波オシレーター)

 LFOは(ロー・フリクエンシー・オシレーター)の略で、耳に聞こえない低周波を発生させる専用のオシレーターです。

 最初に登場したオシレーターは聴かせる音を発生させるために使用しましたが、LFOは発生させた波形の周期を使って、音量や音程、フィルターのかかり具合などを周期的に変化させるために使用します。

 LFOで発生する波形は最初のオシレーターで紹介した波形と同じで「サイン波」、「三角波」、「ノコギリ波」、「矩形波」がメインとなります。

LFOはどうやって使う?

 LFOで発生させた波をボリュームや音程などのどの要素に割り当てるかはシンセサイザー側で割り当てる設定をします。

 下の例ではLFOのサイン波周期によってボリュームが変化するような設定になっています。

MODエンベロープについて

 先程、音の一連の流れを調整するAMPエンベロープが出てきましたが、今度はMODエンベロープについて見ていきます。似ているので間違えないように区別して覚えましょう。

 ADSRの働きについては先程と同じです。しかし、MODエンベロープでは、音量に直接関係するのではなく、音程やフィルターのかかり具合などを変化させるために使用します。

 先程LFOを使って周期的な変化を作り出しましたが、それと同じことを周期的にではなく1回きりの変化として生み出したいときにMODエンベロープを使用します。

 MODエンベロープもLFOと同様にシンセサイザー側で何を変化するか割り当てます。下の例ではピッチを変化させるために使用しています。

まとめ

 波形の種類やノイズ、リングモジュレーション、FM変調など、まだまだ他にもたくさんの種類がありますが、まずは基本的なことを覚えてしまえば他の機能も簡単に使いこなせるようになります^-^ノ 今回の記事で紹介した6つの要点を下の表にまとめてみました。実際にシンセサイザーを使ってどんどん覚えていきましょう。

  • OSC(オシレーター)は聴かせるための波形を発生させる。
  • オシレーターでは主にサイン波、三角波、ノコギリ波、矩形波から選ぶ。
  • 音のアタック感やリリース時間などはAMPエンベロープで調整できる。
  • フィルターはEQのことで、ローパス、ハイパス、バンドパス、櫛形などがある。
  • LFO(低周波オシレーター)は聴こえない周波数を発生して周期的な変化を与える。
  • MODエンベロープでは音量ではなくて音程やフィルターのかかり具合をADSRで調整。