超謎解き!DTM探検!!第12回目は「和声法って何のために学ぶの?何の役に立つの?」について紹介していきます。
作曲を進めていくと、和声法を学んだほうが良い(?)という提案を目にする機会が増えてきますが、実際のところ和声法とは何のために学ぶの?何の役に立つの?と感じている方が多いと思います。
今回はそんな和声法について、覚えているとどんなことに役立つのか紹介していきます^-^ノ
和声法を取り入れるメリットはこの3つ!
和声法とは「4つの声部を1つのセット」して考え、
- 「それぞれの声部が一番きれいに影響し合うように音符を縦に重ねること」
- 「それぞれの声部が次の音にスムーズに繋がること」
- 「ソプラノとバスが美しく対旋律を奏でること」
この3つのポイントを押さえながらコードを繋いでいく技術のことです。
すべての音が過不足無く、理由があってそこに配置されて響きを作り出す、そんな音楽を作るために和声法は使われているんだよ💡
最初の見出しで答え全部書いちゃったね!
ここからは、和声法を使った上で、それ以上のことをやるにはどうしたら良いかを書いていくよ💡
これも4声!? それとも?5声以上を作りたい場合は?
和声法は4声で組み立てるけど、もっと楽器を増やして5声や6声、7声になったときはどうするの?
楽器を増やすにもいろいろな方法があるけど、まず最初に覚えておくことは、和声法では4声にユニゾンやオクターブで重ねて楽器を足しても、それは4声であって5声や6声ではないということ💡
和声法では旋律の一部を増強するために同じ(似た)動きをするパートは同じ声部と考えるんだよ💡
そうなの!?
以前紹介したオスティナート(アルペジオのような動き)や対旋律として声部を加える場合は5声、6声と足していくことになるから、和声法はまた分けて考えないといけないよ💡
分けて考えるの?
和声法は4声を基本として考えるから、新しく声部を足す場合は対位法を使って他の声部の邪魔をしないようにうまく内声に加えていくのがおすすめだよ💡
四声体を5本以上の楽器で演奏する場合、どの音をオクターブで重ねれば良いの?
そういえば、5本以上の楽器を使って4声としてまとめる場合はどの声部を重ねても良いの?
音を重ねるとその音は目立つよね💡だから楽器を足す時は目立たせたい声部から順番に重ねていくことが多いよ。
例えばソプラノのオクターブ上下や、バスのオクターブ下に重ねて音を増強するのも、ソプラノやバスの音はそれだけ目立たせたいという意図があるからなんだね💡
にゃるほど〜
もう一つ、和声法では外声同士の関係をとても重視していると説明したけど、内声をオクターブ上げたり下げたりすると内声が外側になってしまうよね?
だから、内声が外声よりも外側に出てしまう重ね方は和声法では禁則になってしまうから注意が必要だよ💡
それは気が付かなかった!
四声体を5人以上で重ねる方法はポピュラーの管楽器の編曲でもよく使うから、重ね方(ヴォイシング)についてはまた次回、ポピュラー視点から見ていこう💡
今回は和声法の3つの目的
- 「それぞれの声部が一番きれいに影響し合うように音符を縦に重ねること」。
- 「それぞれの声部が次の音にスムーズに繋がること」。
- 「ソプラノとバスが美しく対旋律を奏でること」。
をしっかり覚えておこうね^-^ノ
は〜い
和声法って何のために学ぶの?何に役立つの?まとめ
和声法を覚えれば合理的なきれいな響きを得られる一方で、和声法さえ覚えておけばどんな音楽でも作れるかと言えば実はそうではありません。
和声法の習得には時間がかかる一方で、音楽制作ではミックス技術やソフトの使い方など覚えることもたくさんあります。
和声法を学ぶ前に、自分が作りたいジャンルを完成させ、目的を達成するために和声法が必要かを考えてみて、本当に必要であればそれは素晴らしい選択になりますし、もし必要が無いならば他の技術を学ぶ時間に回しましょう💡
和声法を本格的に学びたい方は「和声の基礎♪音の重ね方と繋げ方(配置と連結)について」という記事を用意しているのでそちらから数回に渡って学習を進めることができるようになっています^-^ノ