今回は、WAVESの人気ビンテージコンプレッサー「CLA-2A」の使い方や相性の良い音、使い所について紹介していきます。
CLA-2Aとは
CLA-2Aとは
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CLA-2Aは、1960年代はじめに、Teletronixというメーカーによって作られた「LA-2A」をモデルにWAVESがソフト化したプラグインです。
LA-2Aは元々放送用に作られた機材で、T4という光減衰器を使用した「光学式」コンプレッサーです。
光学式は主流のトランジスタ式に比べて変調による歪みが生じにくいのが特徴ですが、LA-2Aは敢えて真空管を使うことで暖かい歪みを加えています。
ライトの点滅具合によって圧縮をコントロールするため、強い信号が入力されるとリリースが戻らないこともあり、同じ音源を通しても毎回違う結果が得られるという性質があります。
Compress/Limitの切り替え
CLA-2Aではコンプレッサーとリミッターを切り替えて使用できます。スイッチが上になっている時はコンプレッサー、下ではリミッターとして機能します。
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リミッターは∞:1ではないため、CLA-2A単体ではピークオーバーしてしまう場合があるので注意しましょう。
Gainコントール
Gainコントロールではアウトプットレベルを調整します。出力音量を決めるノブで、圧縮量には影響しません。
もし、メーターでピークオーバーを示す赤色のランプが点灯してしまった場合は「Gain」を下げて調整しましょう。
赤色ランプはクリックするとリセットされます。
Peak Reduction
Peak Reductionでは圧縮量を設定します。よくわからない方はスレッショルドの役割だと覚えておきましょう。
HiFreq
HiFreqを調節することで1kHZ以上の周波数が優先的に圧縮されます。
FLAT寄りに設定すると低音域までコンプがかかり、HIFREQ側にするほど1kHZ以上の周波数のみにコンプがかかるようになります。
HiFreqはディエッサーとして使用する際に設定します。
HiFreqの働き方 (1kHz以上を圧縮)HIFREQ ⇔ FLAT(低音域まで圧縮) |
ANALOG
ANALOGでは、使用する電源の周波数を設定して、周波数に応じたノイズを加えることができます。「50Hz」、「60Hz」、「OFF」の3つから選択できます。
ただしこのノイズはCLA-2Aを複数トラックに使用していると徐々に大きくなって目立ちます。もしノイズが気になるようでしたらOFFにしましょう。
VU DISPLAY
VU DISPLAYではメーターの表示を「INPUT」、「GR」、「OUTPUT」から選べます。
INPUTは入力される値を、GRはゲインリダクションを、OUTPUTは出力される量を示しています。
もし、メーターのピークオーバーを示す赤色のランプが点灯してしまった場合は一度「OUTPUT」を表示してオーバーしないようにGAINを調節してみましょう。
CLA-2Aと相性の良い音・使い所とは
CLA-2Aはかなりやわらかいコンプレッサーなので、どちらかと言うと音作りよりも仕上げのダイナミックレンジを調整して温かみを出す用途に向いています。
ボーカルやストリングスの単体トラックに使用したり、マスターに使用してアナログ感を出すために使用しましょう。
もし、アタック感を出したり音をタイトにする用途や、テンポのや早いキックやベースなどリズム隊のグルーヴ作りをしたい場合はCLA-2AよりもCLA-76がおすすめです。
まとめ
CLA-2Aのまとめ
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CLA-2Aを使う上で絵重要なポイントは上の8つです。今まで使っていた方も、これから使ってみようと検討している方も、良いコンプレッサーなので是非使ってみてくださいね^-^♪