今回はミックスでイコライザー(EQ)を使う際に便利な帯域別EQマップを紹介します。
一番難しいエフェクトは「コンプレッサー関係のプラグイン」と巷ではよく言われていますがEQもかなり奥が深いもので、音色の調整から音圧上げの際にまで大きく影響します。
ご覧の皆さんの中には、EQについてなんとなくこの周波数を削ると良いと書いてあったので削ってみよう、本に載っている設定をそのまま使ってみよう!ルンルン♪、という感じでEQを使っている方も多いのではないでしょうか。
それらが全て間違いではないのですが、今回は、なぜそのような設定にしているの?というところに焦点を当てて、付録の「よくわかる帯域別EQマップ」を眺めながらお手元の音源と照らし合わせて理解を深めていきましょう^-^ノ
EQの使い方
もう一度EQの使い方をおさらいしておきましょう💡 EQを使う主な目的は2つありました。
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① 音色を作るためにEQを使う
シンセサイザーのフィルターと使い方が似ていますが、例えばキックドラムのドンッという音をもっと強調したいときや、パンっという高いアタック感が少し足りないと感じた時など、まずは音を作るためにEQを使ってみましょう。
② 余計な音を削るためにEQを使う
楽器ごとに、「一番特徴を付けたい音が含まれる周波数」と、「もわもわしたりキンキンする音」など、重要な音と不必要な音があります。
どの音が重要かは、音楽のジャンルや好みによって変わってくるので、必ずしもこの周波数がいつも重要、不要、という決まった値があるわけではありません。
その都度イメージに合った音を残すようにEQで削っていくという使い方です。
どうやって理想の音を作るの?
EQを使って音を作るために本来は、どういった音が欲しいのか?という最終的に作りたい音のイメージを持つことが大切です。
でも、最初からそのように音を作っていくのはなかなか難しいものですよね(?)
そこで今回は目標となる音のイメージを作りやすくするため、「EQで作れる音の候補」と「その周波数」を楽器別にまとめてみたので参考にしてみてください。
EQのかけ方では引き算にせよ足し算にせよ、まずはじめに理想の音を作ってから削るのが良いと思います。
この辺りは各エンジニアさんによってやり方も異なると思うので好きなやり方を見つけられると良いですね^-^ノ
ただ、あくまでEQというのは削って使うもので、もともと含まれていない音はどれだけ上げても聞こえず、それどころか周辺の音が持ち上げられて歪んでしまう原因にもなります。
EQは音を削るために使ったほうがよいというのはそのような理由から言われています。
削っても理想の音を得られなければ収録をやり直したり、楽器やボーカル、音源を変更しましょう💡
楽器別EQマップの見方!
ここからは楽器別のEQマップを紹介していきます。
まずは編集しようとしている音源を表に当てはめてどの音が強く、どの音が弱いのかを実際に聴いてみて、音作りとカットをやってみましょう^-^ノ
図の中で灰色で示している箇所は音を削る候補となる周波数です。
ボーカルのEQマップ
キックドラムのEQマップ
ベースのEQマップ
スネアドラムのEQマップ
タムのEQマップ
ハイハットのEQマップ
オーバーヘッド・ROOMマイクのEQマップ
ギターのEQマップ
まとめ
今回はEQについて書いてみました。はじめは微妙な音の変化を聴き取るのが難しいですが、何回も聴いていくうちに必ず慣れていきますので挑戦してみてくださいね^-^ノ