怪しい響きを演出するトライトーン(三全音)とは?

 皆さんはトライトーン(三全音)という音程をご存知ですか?不協和音としては最も調和しない音程で、とても怪しい響き・世界観を演出することができます。

 今回はそんな、ゲームのBGMやサスペンス映画の劇伴など多くの場面で使える便利なトライトーンについて紹介していきます^-^ノ

トライトーン(三全音)とは?

 トライトーンとは日本語では三全音と呼ばれ、「減五度、増四度」に当たる音程です。

 この2つの音は不協和音で、とても怪しい響きを生み出すため、ゲームBGMでは敵の城だったり、サスペンス映画(ドラマ)の劇伴では何かを発見したSceneなどでよく使われています。

 鍵盤の画像を見ていただくとわかるように、「ド・ファ・ド・ファ」と同じ間隔で永遠に繋ぐことができるので幅広い音域を使ってアルペジオのように表現することもできます。

 ではどのくらい怪しい響きなのか2つの音程を実際に聴いてみましょう💡

トライトーン(三全音)の使い方とは?

  • ゲームBGMやサスペンス・ミステリーの劇伴音楽など。
  • 2つの音を順番にならしたり、同時に鳴らしたり、幅広い音程を使って世界観を作ることもできる。

ディミニッシュコードの怪しい響きに含まれる

 続いて鍵盤の●印を見ていただくと、ディミニッシュコードは2種類のトライトーンが交互に組み合わさって作られたものだとわかります。

 ディミニッシュコードを使う際にはこのトライトーンの存在を意識しながらアルペジオを組み立てていくと効率よく怪しい世界観を作ることができます。

トライトーンは属七(ドミナント7th)にも含まれる

 トライトーンはかなり特殊な音程?と思いきや、実は皆さんがよく使う7thコードの中にも発生しています。

 普段簡単なコードしか使わないよという方でも、頻繁に使う「属七(ドミナント7th:C調ではG7)」のコード中にしっかりと含まれています。

 7thコードも使い方、音の運び方によってはトライトーンの怪しい響きが生まれるので、それを上手に活用したり、ときには怪しい響きにならないように工夫すると表現の幅が広がります💡

怪しい響きを演出するトライトーン(三全音)とは? のまとめ

  1. トライトーン(三全音)とは日本語では三全音と呼ばれ、「減五度、増四度」に当たる音程のこと。
  2. トライトーンは怪しい響きを生み出すため、サスペンスの劇伴などでよく使われる。
  3. 2つの音を順番にならしたり、同時に鳴らしたり、幅広い音程を使って世界観を作ることもできる。
  4. ディミニッシュコードは2種類のトライトーンが交互に組み合わさって作られたもの。
  5. トライトーンは、実は7thコードの中にも含まれている。

 不協和音の中でも最も不安定な響きを演出するトライトーンを効果的に使うことで怪しさやミステリアスな雰囲気満点なBGM、劇伴を作ることができます💡

 サスペンスな響きを作るのがちょっと苦手だったという方はまずはトライトーンから取り入れてみましょう^-^ノ