Cubaseのプロジェクト設定画面って何に使うの?使い方&使い所を全て解説♪

 Cubaseにはプロジェクトの設定を行うための「プロジェクト設定画面」というのがあります。

 プロジェクトファイルの基本設定からトラブル時の対応にまで欠かせない細かい設定を行える画面なので、Cubaseを使っている方は一度目を通しておきたいところです💡

 今回はそんなCubaseのプロジェクト設定画面について、使い方と使い所を余すところなく全て紹介していきます^-^ノ

Cubaseのプロジェクト設定画面とは?

 Cubaseのプロジェクト設定画面は、Cubaseで起動しているプロジェクトファイルの設定を行う画面です。

 プロジェクトの著作者名の入力から再生・録音に使用するサンプリングレート、ビット解像度、そしてフレームレートやMIDIのチューニング方法まで多岐にわたって設定することができます。

 普段はあまり気にしなくても何気なく使えますが、ある時急に設定を変える必要が出てくるので、こういった設定があるということを押さえておきましょう💡

プロジェクト設定画面を開く

 プロジェクト設定画面は「プロジェクト」→「プロジェクト設定」をクリックして開きます。

プロジェクトの「著作者名・会社名」を入力する

 Cubaseでオーディオを書き出す際には「i XML」という楽曲情報を埋め込むことができるのですが、その際に記載する曲の著作者名をここで設定することができます。

 ちなみに、この著作者名と会社名はプロジェクトごとに設定することもできますが、環境設定からデフォルト値を設定しておくと毎回入力する手間が省けます。

環境設定でデフォルトの著作者名を設定する

「Cubase Pro」→「環境設定」から環境設定画面を開きます。

「全般」→「パーソナル設定」を開いて、右側部分に規定値として使用したい著作者名を入力します。

開始と長さ

 開始と長さではプロジェクトの時間軸に関する設定を行います。

開始

 プロジェクトの開始時間をタイムコードで指定できます。基本的に0(既定値)のままで良いと思います。

長さ

 長さでは、プロジェクトで扱う曲全体の時間(長さ)を指定できます。

 例えば、長さを「00:10:00:00」のように設定すると、10分ちょうどのタイミングでプロジェクト範囲が終わるように設定されます。

 秒刻みで決められた時間内に収めなければならない曲を作成する場合などに指定すると作業がやりやすくなるのでおすすめです💡

フレームレート

 プロジェクトのフレームレートを指定することができます。

 普段楽曲を作る際にはあまり気にすることはありませんが、動画ファイルを読み込んで、映像に合わせて曲をつける際などには動画のフレームレートとプロジェクトのフレームレートを合わせる必要があります。

ビデオから取得ボタン一つで映像のフレームレートに合わせられる

 映像ファイルを読み込んだ後、「ビデオから取得」ボタンを押すことで、プロジェクトのフレームレートが動画のフレームレートに合わせて自動で設定されます。

 便利な機能なので映像音楽を作る際は是非使ってみてください。

イベントディスプレイのルーラー表示設定

 イベントディスプレイのルーラー表示に関する設定を行うことができます。

表示の単位

 ルーラーの表示単位を切り替えることができます。「小節/拍」の他、「秒」、「タイムコード」、「サンプル数」、などから選ぶことができます。

表示オフセット

 ルーラーの開始位置の時間をずらすことができます。後述の「小節数オフセット例」の時間バージョンです。

小節数オフセット

 小節の開始を1以外の数字にすることができます。上の例では小節数オフセットを「2」に設定した結果、1小節の前に2小節が足されていることがわかります。

再生・録音の音質に関わる設定項目

 ここではプロジェクトの再生や録音の音質に関する設定を行います。

サンプリングレート

 オーディオの再生・録音を行う散布リーングレートを指定します。

 稀にオーディオデバイスの設定サンプリングレートと不一致を起こす場合、再生される音の音程がずれたり、正しい音が再生されなくなります。

 そんなときにはサンプリングレートの値が適切に設定されているか確認してみましょう💡

ビット解像度

 Cubaseのオーディオトラックを使って録音をする際に使用するビット解像度を指定します。

 こちらは24bit以上を指定するのがおすすめです。

録音ファイルの形式

 録音するファイルの形式を選択します。こちらはデフォルト値「Wave」のまま使用しましょう。

パンニングのレベル補正

 基本は「均等パワー」で設定しておきます。

 左右に音を振るパンニングではDAWソフトごとに挙動が異なる場合がありますが、もし他のDAWからの受け継ぎでパンニングに違和感を感じる際はこの値を調整して聴感上の差をなくしていきます。

最大ボリューム

 フェーダーの最大値を指定することができます。デフォルトのままで変える必要はありません。

純正律使用の設定

 CubaseではHMTタイプと言ってMIDIデータの再生時に純正律を指定することができるのですが、その指定をプロジェクト設定から行います。

HMTタイプ

 純正律のチューニングタイプを選択します。

HMTデプス

 チューニングの深さを設定します。

 Cubaseで純正律を使用するメリットや方法については「DTMで純正律を使うメリットとその方法をCubaseを使って解説」をご覧ください。

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Cubaseプロジェクト設定画面のまとめ

  • プロジェクト設定画面では個々のプロジェクトの細かい設定ができる。
  • オーディオとして書き出す際にi XMLへ記載する著作者情報も設定できる。
  • 超作者情報は環境設定から規定値を設定することで毎回設定する手間が省ける。
  • プロジェクトの長さを設定しておくと、指定した時間からはみ出す心配がない。
  • 映像を扱う際は映像とプロジェクトのフレームレートを合わせる。
  • 映像を読み込んだ後で「ビデオから取得」ボタンを押すと簡単に合わせられる。
  • ルーラーの表示単位は「小節/拍」、「秒」、「タイムコード」など切り替えられる。
  • 小節数オフセットを使えば1小節よりも前に「0小節」、「-1小節」など余白を追加することができる。
  • Cubaseで再生した時に音程が変わって再生される場合にはサンプリングレートの設定をチェックする。
  • CubaseではMIDIを純正律チューニングで鳴らすことができる。

 という感じで、知っているとCubaseがより便利になったり、いざという時にもしかしてここの設定が原因でトラブルが生じるかもしれない、そんな奥の深いプロジェクト設定画面について紹介しました💡

 普段あまり積極的に使う必要のない画面ですが、使いこなせばより便利になるのでこんな細かい機能もあるんだ💡くらいで記憶の隅に置いてみてください^-^ノ